検索窓
今日:2 hit、昨日:11 hit、合計:69,509 hit

二十八粒目の雨 ページ30




現在、一護たちの目的であるルキアは双殛におり、刑が執行されるのをただ待っていた。




更木と東仙の戦いに戻り、霊圧知覚、視覚、聴覚、嗅覚を奪われているのに更木は急所を紙一重で(かわ)し、反撃する。そしてそれは徐々に正確さが増していく。

更木は考えていた。



(刃先が体にめり込む瞬間を感じ取って、躱せる。そうすりゃ取り敢えず死にはしねえ。

こっちの剣もちょっとずつ当たるようになっちゃいるが、向こうも隊長だ。反射と勘だけで斬られるほど鈍かねえ。

最初はこういうのも珍しくて面白えと思ったんだが、飽きたな。やっぱ斬れねえのはつまんねえや)


これからどうするかと考えるが普段から考えずに戦う更木にはストレスが溜まっていくばかりだ。いつもの三人ならどうするか考える。





“カンで斬るといいよ!”


(そいつは今やってる)



“やっぱアレじゃないスか、ホラ。心の眼で見る!とかいうやつ”


(そんなもんで見えりゃ世話ねえよ)



“僕だったらそうだなあ・・・諦めますかね、美しく”


(死ね)




上からやちる、斑目、綾瀬川といつもの三人ならどうするかと考えても全く参考にならない。
ふと、黒髪の女性を思い出した。彼女ならどうするか、話した事も戦った所を見た事も無いがあの日彼女の大切な上司を殺した時に見ただけで“同士”だと、感じたのだ。



やはり同士だからか彼女ならこうすると考えると東仙の位置を知る方法を思いついたのだ。


良いアイデアを思いつき、自然と口角が上がる。



(・・・また笑っている・・・ここまできてもまだ戦いを(たの)しむか・・・!)


「危険だ更木剣八!!!やはりお前は生かしておくには危険過ぎる!!」


東仙の突きは更木の腹部を貫き、東仙は殺し合いを愉しむなどという歪んだ心が一瞬の油断を生んだのだと思っていたが、柄を握る手を更木に掴まれる。



「よお、久し振りだな」


莫迦(ばか)な・・・!!」



柄を掴んでいる手は離さず、更木は東仙をざっくりと斬った。

二十九粒目の雨→←二十七粒目の雨



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (38 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
77人がお気に入り
設定タグ:BLEACH , 尸魂界篇 , 阿近   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

水無月(プロフ) - 凪さん» ありがとうございます!少し弱気になっていましたが周りのおかげで立ち直る彼女を書く事が出来て良かったです。続編もぜひ楽しんでください!! (2019年3月18日 21時) (レス) id: d9fcb2d7ae (このIDを非表示/違反報告)
- 「漫ろ雨には傘を」完結お疲れ様です!後半では元気になった夢主を見ることができて楽しかったです。続編も頑張ってください! (2019年3月18日 20時) (レス) id: bdcdacdab6 (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - 凪さん» ありがとうございます!お待たせしてしまい申し訳ないです。これからも頑張りますので楽しんでください!! (2019年2月5日 16時) (レス) id: d9fcb2d7ae (このIDを非表示/違反報告)
- 更新お疲れ様です!ずっと楽しみにしてたので本当に嬉しいです。これからも頑張ってください (2019年2月4日 14時) (レス) id: bdcdacdab6 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:水無月 | 作成日時:2018年12月8日 5時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。