捕虜は。 ページ10
組合ギルドが日本に来て、数日が経った。
マフィア全体で警戒態勢がとられ、下級構成員から幹部まで大慌てである。
…
しかし、教官である私も仕事が来るわけで。
組合と遭遇した時の対策や攻撃の仕方、そして異能者への対処を教えろという命令が来た。
なんと460人同時に教えた。あと何人教えれば気が済むんだ。
休憩時間に入ったので自室に戻り寝台にダイブする。
そういえば、姐さんが鏡花ちゃんを連れ戻しに行ったんだっけ。
上手くいくといいけどあの後怒られたんだよねぇ。
すると、携帯を落としてしまったのか、床から着信音が鳴った。
お行儀が悪いだろうが、足で携帯を取り、それを手に向かって投げる。
『はぁーいどもどもぉ』
「手前、訓練場に行けオラ」
『げっ』
中也だった。
教え子の誰かが「教官がいません」とチクったのか。
説教ばかり流す携帯を耳から離そうとする。
「手前話ぐらい聞け」
『なんだよ犯罪者予備軍』
人の部屋にカメラを入れてんのか?
仕方なく聞こうと思い、「んでご要件は」カステラを頬張りながら聞く。
「姐さんが探偵社に連れ去られた」
『先に言えよ!』
姐さんのことなら私は幾らでも頑張ったのに!
詳細を聞くと、鏡花ちゃんを確保するまでは上手くいったが、探偵社から援軍が来た。鏡花ちゃん奪還戦が始まる前に組合ギルドとも遭遇。
そして攻撃にされて先に起きた探偵社が姐さんが捕虜として連れ去られたらしい。
『探偵社も肝が据わってんね』
「流石に幹部が捕虜となるとやばい、首領には報告してないが__」
『私が行く』
教え子については中也に任せて執務室へ向かった。
167人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:MANA☆ | 作成日時:2024年2月12日 11時