鬼札【鬼滅の刃】 弐

漆拾参 ページ30

宇髄 天元side


貴「それがお主の決めた道なのじゃな？後悔するでないぞ？」


Aの笑顔は少し悲しみが含んであるものだった。


Aは俺の師匠だった。


鬼殺隊で生きていけるように抜け忍であった俺に呼吸を教えてくれた。


貴「俊敏な動きを生かした方がいいな・・・。雷の呼吸が適しているかもしれぬの。」


忍であった俺の動きを見て彼女がつぶやいたのが始まりだった。


時には優しく褒めて＿＿＿


貴「最初にしてはよい動きじゃな！この調子ならば上達するのも遅くはないな！」


時には厳しく指導した＿＿＿＿


貴「小さい動きが多い！癖を治せ！」


少し雷の呼吸をいじって自分に適した呼吸法を編み出したのも彼女の助言のおかげだった。


俺が頭領としての教育で養った指揮官としての才能も彼女が伸ばしてくれた。


貴「力が劣っていると思うのならば、指揮官になればよい。柱は個性が多いからの。


まとまるには頭脳としての指揮官が必要じゃ。」



・・・思い返すと今の俺があるのはAのおかげだ。


だからAのような育手になって新しい剣士を育てよう。


俺はそう心に決めて、柱の引退を決意した。


宇髄 天元side end

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