Agapanthus (ページ11)

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……！ページ11

･A

意識が冴えていく感覚。

朝起きるのと同じように僕は瞼をうっすらと開けた。

昨日どうやってベッドに入ったっけ。

マネヌナに地下まで送って貰って、エレベーターに一人で乗って、それから部屋の前について……

｢……！！｣

そうだ、僕、誰かに口を押さえられて……

ジャラ、と無機質な音が部屋に響いた。

なんの音かは分からないがそれは僕の背中から聞こえてきて、見ようとしても身動きが取れない。

被せられた毛布を剥ぐことさえできない。

肌触り的に……何も着てないことが分かった。

足首も、何かでぐるぐる巻きにされてるし、手は後ろで金属系のもので繋がれてる気がする。

多分音の正体はこれだと思うけど……。

カーテンは閉ざされていて周りはよく見えない、だけど分かる。

ここは僕の寝室だ。

？｢あ、起きた。｣

｢……っ、？｣

気配なんか感じなかったのに、人の声がする。

まるで暗闇から突如現れたみたいで気持ちが悪い。

声の正体が、僕をこんなふうに拘束したのか。

？｢手と足、痛くない？｣

｢ひっ、｣

ふわりと撫でるように手と足を触られる。

また別の声……何人いるんだ、

？｢早くしません、夜が明けちゃいますよ。｣

三人……なのか、

？｢それもそうだね。｣

なんの会話だ。

僕、殺されたり……しないよね。

？｢A、ずっとこうやって触れたかった。｣

｢ぅ、わ、｣

頬を撫でられて、気持ちが悪い。

……慣れたように呼び捨てするのも、全部全部。

｢、んっ─────！？｣

突如。

唇が何やら柔らかいものに塞がれて、そっから液体が流し込まれる。

わけも分からず、仰向けにされて、むせながらどんどん喉の奥に入っていく。

息が吸えなくて必死に鼻で息をしようとしても摘まれて、もがいて、

？｢い"っ……たぁ……｣

口の中に侵入してくるものを思いっきり噛んだ。

？｢はあ、やば……マジで痛い。｣

？｢なにされたんですか。｣

？｢舌噛まれた。｣

？｢ジミナどんまい。｣

必死に体を動かして、げほげほと咳をしても気管に入った液体が抜けていかない。

？｢あぁあぁ、ヒョンの飲ませ方下手くそだからむせちゃってるじゃないですか。｣

ビリっと音がして足が解放される。

すぐに暴れてやろうって思ったけど……なぜだか全然力が入らない。

｢……っ？｣

変なの飲まされたのか……？

死なないと、いいけど、

？｢ジョングガ、電気つけて。｣

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