34 不穏 ページ35
「…エーテルパラダイス…船着き場までは無事に来れたか…」
「なんかすごい不穏な雰囲気だね?エーテルパラダイスってこんなだっけ?」
ヨウ君の言う通り、ピリピリとした空気が流れている。
「うう…なんでエーテルパラダイスなのー?」
「さぁな」
「うう…!」
ハウ君の質問にグラジオさんは答えてくれない。不満そうな顔を私に見せるハウ君。
でも、エーテル財団の誰かに関係してる…?そんなことあまり信じたくはない…
「で、どうするの?その…グラジオさん?」
ヨウ君はグラジオさんに問いかける。ここに来たからには何か作戦でもあるのかな…?
「…とりあえずエレベーターに向かうか」
「とりあえずって言ったよー!この人ノープランだよー!」
ハウ君中々鋭い。私だったらそこに気づかなかったと思う。
「まぁまぁ、とりあえず行こうよ!リーリエを探さなきゃ…」
ヨウ君はいつにも増して真面目なようだ。でも、それは当たり前。リーリエちゃんを早く助けないと。
ーーー
「エレベーターに来るまで一苦労なんだけど…!」
モンスターボールを握りしめながらヨウ君が走ってくる。
「状況がわからないよー!なんでエーテル財団の人に襲われたのー!?」
エーテル財団の人と目が合った瞬間に無理矢理バトルになったのだ。可笑しい。前来た時はみんな優しい人だったのになんで…?
「空気がよどんでいる…オレがなんとかせねばな!」
グラジオさんの言ってることは確かだが、グラジオさんってこんなキャラだったかな…?
「あの、それでエレベーターでどこへ…?」
「少し待ってろ」
グラジオさんはそういうとエレベーターのボタンをいじり始めた。
私とハウ君、ヨウ君はそれを後ろから覗き込む。
「…ま、そうだろうな」
「なにしてるのー?」
「地下に降りれるのは関係者のみのようだ」
…地下?なんで地下なんだろう…それにしても、グラジオさんはやっぱり何か知ってる?
「わかっていたが…かなりクルもんだな。仕方ない、上がるぞ…」
そういうとエレベーターは上に向かった。
ーーー
上がった先はエーテル財団のロビー…だろうか。見たところ一般人は全く見当たらない。
「エーテル財団の支部長といえば、世界にただ一人……このザオボーだけでございます。」
声が聞こえ、後ろへ振り向くと、そこにはザオボーさんが居た。でも、ザオボーさんもなんだか雰囲気が違う。
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アオ - 新しい話ありがとうございます!何だろう、かなりシリアスな感じな筈なのにこのほのぼの感...。ハウ君とヨウ君は癒し系なのかな...?本当にこの2人のやり取りは大好きです! (2019年7月14日 16時) (レス) id: 8667d85b1f (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - わぁあ!更新待ってました…!とても好きな小説なので今か今かと楽しみにしてました!mintoさんの生存確認ともに出来て良かったです!ぜひ体調にお気をつけてこれからも頑張ってください!! (2019年6月30日 22時) (レス) id: 82351da6a8 (このIDを非表示/違反報告)
minto(プロフ) - ユリさん» 大変お待たせ致しました…!応援ありがとうございます! (2019年6月30日 19時) (レス) id: 202178676a (このIDを非表示/違反報告)
ユリ(プロフ) - 続き気になります。更新頑張ってください (2019年6月12日 18時) (レス) id: 2e6c718a02 (このIDを非表示/違反報告)
アオ - もちろんこれからも応援させていただきます! (2019年4月20日 22時) (レス) id: c3f27a3751 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:minto | 作成日時:2017年12月5日 23時