11 パートナーの進化 ページ12
ガッ、と鈍い音がした。目を開くと、そこには私のフクスローとピカチュウが居た。
どうやらピカチュウが体当たりをかまし、ライボルトから守ってくれたらしい。フクスローも周りに注意をはらっている。
「…ライボルト、興奮してる…」
「何かあったのかなー?」
「き、危険だロト…ほうでんなんかされたら大変だロ…」
待って、ロトム、そういうの言っちゃったら本当に…
その途端、体制を立て直したライボルトが体から電気を放出する。
「「し、したぁ〜!!」」
思わずハウ君と抱き合う。痺れるのはゴメンだ。そもそも、あんな電気の量…想像したくもない。
ピカチュウがある程度の電気を受け止める。でも、受け取りきれない電気がフクスローに当たる。
「フクスロー!」
「A危ないロト!!」
野生のポケモンが興奮している時がどれほど危険かなんて知っている。駆け寄ろうとした時、フクスローが力強く鳴いた。来るな、と言っているような気がした。
「…Aの事が本当に好きなんだねー」
「え…どういう…」
「だってさー、パートナーの事守ろうとしてるの、すごく伝わってくるしねー!」
2匹も鞄から飛び出してるしー、と言いながらハウ君はライチュウを出す。
「興奮を抑えるロト!何か…びっくりさせるような事をしたら落ち着くかもしれないロ!」
びっくり…そういうのは苦手だ。考えるのが難しい。でも、悩む暇はない。ライボルトは群れでいたのか、何体か姿を見せる。完璧に威嚇されている。
「ハウ君、そっちの何体かお願い…!」
「任せてー」
ライボルトは休むことなく襲いかかってくる。
「ピカチュウ、でんこうせっか!」
かみなりのキバを向けるライボルトにピカチュウは突っ込む。その後ろからもう1体、飛びかかってくる。
「フクスロー、はっぱカッター!」
フクスローは動こうとしたが、さっきのほうでんで体が痺れ技を出せず、ライボルトのかみつくを咄嗟に翼で庇った。
「っ…どうしよう…」
ピカチュウは他のライボルトの相手に精一杯で、フクスローを助けられる状態じゃない。
あのままじゃ技も出せないし、まひ状態じゃ動くのもやっとで。
「ピピ…!フクスローから何か感じるロト…!」
今まで聞いたことのないような声が聞こえる。フクスローの体が青く光り、姿が変わっていく。
「…進化…!」
「すっげー!!」
その場にいる人という人が驚く。
「…ジュナイパー!!」
ライボルトを払い除け、凛々しく立つ姿に私は感動する。
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アオ - 新しい話ありがとうございます!何だろう、かなりシリアスな感じな筈なのにこのほのぼの感...。ハウ君とヨウ君は癒し系なのかな...?本当にこの2人のやり取りは大好きです! (2019年7月14日 16時) (レス) id: 8667d85b1f (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - わぁあ!更新待ってました…!とても好きな小説なので今か今かと楽しみにしてました!mintoさんの生存確認ともに出来て良かったです!ぜひ体調にお気をつけてこれからも頑張ってください!! (2019年6月30日 22時) (レス) id: 82351da6a8 (このIDを非表示/違反報告)
minto(プロフ) - ユリさん» 大変お待たせ致しました…!応援ありがとうございます! (2019年6月30日 19時) (レス) id: 202178676a (このIDを非表示/違反報告)
ユリ(プロフ) - 続き気になります。更新頑張ってください (2019年6月12日 18時) (レス) id: 2e6c718a02 (このIDを非表示/違反報告)
アオ - もちろんこれからも応援させていただきます! (2019年4月20日 22時) (レス) id: c3f27a3751 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:minto | 作成日時:2017年12月5日 23時