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17 恐怖体験? ページ18

ど、どうしよう、ハウ君とはぐれた…と言っても自分から離れちゃったけど…

「…え、あ、写真…」

…ぬいぐるみ浮いてる…てことはまだ近くにいる…?

「…しゃ、写真だけ撮らせて…そしたら他に何もしないから…」

言葉で聞いてくれるかなんて知らないけど、私にはもうそれしかない。

「お願い…」

こんなトレーナーでいいのか。かっこ悪いなぁ。

「…A、ゲンガーがいるロト!」

「え…」

目を開けると、ゲンガーがニヤニヤとした表情で立っていた。

「写真撮るロト!」

「あ、うん…」

ゲンガーにカメラを向けると、笑顔でゲンガーが映ってくれた。

「あ、ありがとう…!」

するとゲンガーは軽々とものを飛び越えて消えていった。

「…あ…ピカチュウ…」

あのピカチュウ、ハウ君には見えてないようだった。暗くてわからなかったのか、それとも…

「ジュナイパー、行こう…?」

ジュナイパーは頷いて、後にぴったりくっついて付いてきてくれる。
ピカチュウを追いかけて行くと、見覚えのあるシルエットがあった。

「…キミ、だぁれ?」

「…アセロラ…ちゃん…?」

アセロラちゃんは首を振る。

「…そんなのどうだっていいよ」

…なんか、怖い。背筋が凍る。

「試練は終わり。早くここから出ていってよ。」

「え?ま、まだ終わってない…」

「……この奥は危険。試練なんてやめて出ていきなよ。」

「それでも試練続けるよ…」

ここでやめるなんて出来ない。やめたくない。

「でテいけって…」

「で、出ていかない…」

「…でてイけ」

「…い、いやだ!」

すると、アセロラちゃんは狂ったように声を張り上げ、その声はどんどんと私の恐怖を倍増させる。

「デテいけでテいケデてイけデていケデてイケケケケケ!!!」

「A!!写真撮るロト!!」

怖い。その感情でいっぱいの頭に入ってきたロトムの声。私は急いでシャッターをきる。
アセロラちゃんの姿は消え、その奥にあった扉の鍵が開く音がした。

「…大丈夫ロト!Aなら行けるロト!」

「…う、うん!」

扉の取手に手をかける。そして扉を少し押した時。

「A!!」

「…ハウ君…?」

「さっきこっちからでていけって声が聞こえて…大丈夫?」

ハウ君を見た途端、力が抜けそうになった。でもぐっと力を込めて立つ。

「…大丈夫、この先にいるぬしポケモンと戦ってくるね」

「…うん、じゃあ待ってるね…A頑張ってー!」

ハウ君に会えて、少し安心した。試練、頑張らなきゃ。

18 写真と不安→←16 君が心配で



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設定タグ:ポケモンSM , ハウ   
作品ジャンル:恋愛
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アオ - 新しい話ありがとうございます!何だろう、かなりシリアスな感じな筈なのにこのほのぼの感...。ハウ君とヨウ君は癒し系なのかな...?本当にこの2人のやり取りは大好きです! (2019年7月14日 16時) (レス) id: 8667d85b1f (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - わぁあ!更新待ってました…!とても好きな小説なので今か今かと楽しみにしてました!mintoさんの生存確認ともに出来て良かったです!ぜひ体調にお気をつけてこれからも頑張ってください!! (2019年6月30日 22時) (レス) id: 82351da6a8 (このIDを非表示/違反報告)
minto(プロフ) - ユリさん» 大変お待たせ致しました…!応援ありがとうございます! (2019年6月30日 19時) (レス) id: 202178676a (このIDを非表示/違反報告)
ユリ(プロフ) - 続き気になります。更新頑張ってください (2019年6月12日 18時) (レス) id: 2e6c718a02 (このIDを非表示/違反報告)
アオ - もちろんこれからも応援させていただきます! (2019年4月20日 22時) (レス) id: c3f27a3751 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:minto | 作成日時:2017年12月5日 23時

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