黄瀬くん、あなたは私にとって……なんなんでしょうね？6

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敦との1on1



(俺)が、(僕)になった日。









「紫原君が、自分から離れていくこと。

勝利、という文字が自分からなくなること、



　
怖かったんじゃないですか？

　

　
　
　
　
怖かったからこそ、あなたは






感情を殺し始めた。









違いますか？」








まっすぐな瞳で僕を見るな








「違うな....」





違う。




そんなことはない。







怖いだなんて感情はない。









あってはならない。



















「もともと、僕が二人いただけのことだ」







　




そうだ。







僕は僕で、



俺もいたけど



今は僕だ。









「勝利？


敦？





どうだっていいさ。





勝利は上に立つ者についてくるものだ。


チームメイトも





利用してこそ、役に立つものだろ...？」





そう、



そうやって、僕は勝利を手にしたんだ。









パンッ


　






　



乾いた音が耳元で鳴り、




そうかと思えば頬に痛みがさす。








じわり、じわり、と熱さを増すほほの熱。









僕は今、







叩かれたのか……？









「最低です。


敦君をなんだと思っているんです？



チームメイトをなんと心得るんです？



上に立つ者？







　
　



下の者の気持ちが分からなくて、


　






どうやって上に立つんです？









　






そんなやり方で人はついてこない！









あなたがやろうとしてるのはただの支配です」









何故だ？









君は怒っているのだろう？









それなのに、









なんで、








そんなに涙を浮かべているんだ？









「どうだっていいはずないでしょう。




どうだって良かったなら、


黒子君や、黄瀬君が、





あなたのことを正そうとしたり、






あなたの事を思い出すたびに笑顔になったり、

悲しそうにしたりはしないはずです」

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