【おそ松さん】に . せ . も . の . 【番外編的なもの】 (ページ6)

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「何度生まれ変わっても君を…」【メイン:悠馬、主君(BL注意)】ページ6

Aside

俺には、昔から好きな人がいる

昔と言っても、小さい頃からだとか…そんなものじゃない

前世、違う世界…俺はいつどの世界でも、彼奴を…悠馬を好きになっていた

でも、どの世界でも…いつでも、彼奴は俺より先に逝ってしまっていた

いつだって『好きだ』というたった3文字を言えていなかった

…前世等の記憶があるのは、六つ子の中では俺、湊、渓一の三人。毎回、記憶を保持しているのは俺達三人だけだった

二人は、ずっと俺の気持ちを理解してくれている。

そして今。俺達、記憶保持者三人は公園に来ていた

『なぁ、俺は…どうすれば良いんだろうか。“弟”に好きだ、なんて言われて…彼奴は迷惑がらないだろうか…それが怖くて、まだ告白出来てないんだ』

ブランコにゆっくりと揺られながら、隣にいる渓一と湊に問い掛けてみる

すると、渓一はいつもは開けていることが多い口を閉じて答えてくれた

渓一「兄さんはさ…怖いからって、告白しないで“また”悠馬が先に死んじゃったらどうするの？それで良いの…？」

『…それは、嫌だ…けど…』

否定されるのが怖い…気味悪がられるのが怖い…

俺の考えを読んだように、湊が口を開く

湊「…俺らは三人は、毎回記憶を持って生まれ変わってたから、兄弟じゃなくても直ぐに会えた。
…けど、悠馬たちとはすぐには会えなかった。今まではほぼ奇跡的に会えたりはしてたけど、次はどうなるか分からない。
俺さ、お前がああやって悲しむのをもう見たくねぇんだよ…だから、行ってこい」

『ｯ…諦めようとは、好きにならないように頑張ってるんだけどなぁ。何で毎回好きになっちゃうんだろうな』

湊の言葉を聞いて、涙が出てくる

普段は捲っている袖を少しだけ直して、雑に涙を拭く

すると、渓一が近付いて来て俺の頭を撫で始めた

渓一「…その結果がどうであれ、告白してみたら良いんじゃないかな。そしたら、[次]のときに楽でしょ？俺、Aがあんな風に悲しむのはもう見たくないから」

…俺の前に立つ二人の姿に、今までの姿が重なって見える

…兄弟として生まれたときも、兄弟としてではなく他人として生まれたときも…こんなに沢山生まれ変わっていたのか…

…もう、後悔だとかはしたくない。フられても良いさ。明日あたりに告白、してみるか…

『…二人共、有難うな。明日あたりに…告白してみるよ』

笑顔を向けると、二人も笑顔になった

…格好悪い所とかばっかり、見せてられないしな