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「朝からイチャついてんじゃねーよ」
「きゃっ!!」
赤くなっている私に倉持先輩がお尻に蹴りを入れてきて悲鳴を上げてしまった。
私これでも一応女の子なんですけど……
扱いが沢村君と一緒じゃん…
「何するんですか倉持先輩!!!」
「うるせー!お前も赤くなってんじゃねーよ!」
そのまま機嫌が悪そうに練習に向かって行き。
「あいつガキだな」
そう言い残して御幸先輩も練習に参加しに行って、心臓とお尻が痛いままの私が一人残された。
「Aいるかー?」
昼休みには、何故か私のことを名前呼びに変えている御幸先輩が教室に来て注目を浴びていた。
「御幸先輩じゃん…かっこいいー」
「Aさんいいなー」
なんて、クラスの女子が騒いでいて視線を感じながらも御幸先輩の元へ駆け寄る。
「どうしたんですか?」
「俺と一緒に飯でもどう?」
お弁当なのに、まるでデートのような誘い方に思わず笑ってしまって。
「ちょっとA借りてくわー」
と、返事も返してないのにクラスに向かって叫んで強引に何処かへ連れて行かれる。
「ちょっと御幸先輩!!私、お弁当持ってきてないんですけど…!!」
ズンズン歩いていた足を止めて、しまったと言うような表情で私の腕を離す。
「悪い、連れ出すのに夢中だった…」
そう謝る御幸先輩の照れた表情に、また私の心臓がドキッとなってしまった。
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作者名:HIKARU | 作成日時:2020年3月5日 13時