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御幸
体育祭なんて正直かったるくて、適度に手を抜きながら自分で選んだバレーの試合をした。
俺のような考えの奴が集まったチームだったから真剣勝負というよりも、もはやお遊びになってたよな…
本当は何もしないでただ見てるだけでいいのに、なんて木陰に座りながらずっとボケーっとしていた。
クラスの応援も別にすることもなく、そろそろ終わりか?なんて考えているとグランドが騒がしい。
「そろそろリレーじゃない?」
「見に行こうよ!」
バタバタとグランドに向かう奴らの話を聞いて、重い腰を上げて俺も向かった。
そこにはガチガチに緊張してるAの姿が見えて。
そういえば、沢村達と練習してたなんて思いながら見ていると目が合った。
頑張れよと口パクで伝えれば、読み取ってくれたみたいで大きく頷いてくれて嬉しくなる。
「あの子可愛くね?」
「一年のAAだろ?今、俺の方見て頷いてなかったか!?」
近くで見ていた三年が勘違いして興奮していて。
バーカ、俺にだよ。と少し優越感を味わっていた。
Aの走りだけ見て消えるかと思っていれば、激突して転ぶのを目撃して心配になる。
競技が終わって声を掛けようとすると、そこにはもう既に倉持の姿があって行くのをやめた。
部活も来てなかったし大丈夫なのかよ…
部活も終わり、風呂も夕飯も済ませてから思い切って電話を掛けてみることにした。
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作者名:HIKARU | 作成日時:2020年3月5日 13時