好きな人は彼女持ち。２【ダイヤのA】 (ページ5)

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倉持

周りで色んな事が起こっていた。

まずは、Aと浅村の喧嘩

次に、御幸と浅村が別れたこと

そして、根も葉もない御幸の噂が広まってること

俺とノリは目の前で浅村の変貌ぶりを目の当たりにしていて事実を知ってんのに。

何故か翌日には真実が捻じ曲げられていて、まるで御幸が加害者のような扱いになっていた。

「結菜大丈夫…？」

「うん…心配してくれてありがとね」

噂を信じているクラスの奴らはみんな浅村を心配していて、大概の奴が味方のようだった。

あいつ、よくあんなことできんな…

御幸と別れたのを聞いた男子が群がり、その中で悲劇のヒロインを演じきっている浅村に虫唾が走った。

一方で御幸はいつもと変わらない様子だったが、どこか無理をしているのがわかって少し心配になる。

こいつ…多分、昨日寝てねーな

そりゃあんなことがあって、さすがの御幸でも眠れねーかと思うが敢えて何も言わずにいた。

こいつの性格上、心配されるのを嫌うだろ。きっと

昼休みになると御幸が教室を出て行き、授業が始まっても戻ってくる様子はなかった。

結局戻ってきたのはHRが終わった後で、怠そうに鞄を持つとそそくさと教室を後にする。

フラフラじゃねーか…大丈夫か？

部活にはやはり姿を見せず、Aも体調悪くて早退したときいて少し落ち着かなかった。

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