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倉持
文句無しのぶっちぎり一位でクラスのヒーローになれたが、バトンを渡しすぐに保健室へと向かった。
チッ、最近東条の奴言うようになってきやがったな
こないだも一歩も引かないで俺に意見を言ってきやながったし、控え目に見えて意外と侮れねー
そう思って保健室に着いて中に入れば、いつもの空気とは違う変な感じがしてーー
「倉持先輩来たし、俺行くね」
と、俺と入れ替えですんなり部屋を出ていった東条に疑問しか浮かばなかった。
よく見ればAもなんか暗え顔してるし…
「とうとう告白されたか?」
「えっ!」
信じられないといった顔で驚くAに、わかりやすい奴だなーって思って。
「東条がお前のこと好きなんてバレバレだったろ」
「…嘘……」
どんだけ鈍いんだよ、と思うがまあこいつなら気づかなさそうだなと納得して隣にある椅子に座った。
「で?振ったんだろ?」
「…振った…っていうより、秀明君は大事な友達だしそういう風に見れなくて…だから……」
「それを振ったって言うんだろーが」
「………」
落ち込むAの気持ちもわかる。
罪悪感っていうか、友達だと思ってたのに告られて戸惑うと思うし。
ましてや仲良しだった東条からだったしな。
傷つけてしまった事実を認めたくないのはわかるが、俺からしたら寧ろラッキーで。
後はあの野郎だけだな……
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作者名:HIKARU | 作成日時:2020年3月5日 13時