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体育祭のバレーでは学年で一位を取り、残すはリレーのみとなった。
花形競技で最終種目ともなると大勢の人がグランドに集まり、みんな賑わっている。
「俺ら学年優勝あり得るかもな」
「優勝したら先生が焼肉奢ってくれるってよ!!」
「ちょっ…焼肉って…お前らなー!せめて、ラーメンとかにしてくれよ……」
今のところ私達のクラスが学年暫定一位となっていてクラス中のテンションが高い。
それだけにプレッシャーもかかって……
どうしよう、緊張しすぎてお腹痛くなってきた。
結局、倉持先輩には走るコツなんてねー。なんて身も蓋もないことを言われ…
必死に走ればどうにかなるなんて適当なことだけしか教えてもらえなかった。
リレーメンバーのみんなとバトン練習をしたっていってもたったの数回だけだし……
「Aちゃんも走るんだね」
一年のリレーメンバーが集まっていると突然、秀明君に話しかけられた。
「うん…そうなんだよ。秀明君も?」
「無理矢理アンカーにされちゃってさ…」
苦笑いする秀明君を見て、頼まれたら断れなさそうだもんなーと思い一緒に苦笑いする。
「俺たちのクラス二位だからこれで勝負が決まるね」
「そうだね、お互い頑張ろうね!」
お互いを励まし合って、所定の位置についた。
胸のドキドキが収まらなくて心臓が壊れそう。
早く終わりたいと思っていると、御幸先輩が少し遠く見える所にいて何かを言っている。
ジッと口を見るとがんばれよと言ってくれているのがわかり、大きく頷いた。
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作者名:HIKARU | 作成日時:2020年3月5日 13時