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もうすっかり体調も良くなり、あれから心配して連絡をくれていた倉持先輩にも明日学校に行くと伝えた。
倉持先輩の告白後、更に熱が上がって二日間も休むことになっちゃったし…
あんな事があって、普通に話せるかな…
倉持先輩からの告白を思い出すと、少し照れてしまって恥ずかしくなる。
次の日、久々に朝練に顔を出すとみんな心配してくれて、御幸先輩の姿も見えたのでホッとした。
監督にも挨拶に行って、みんなが朝練をしている所を眺めていたらーー
「やっと来やがったな」
後ろから突然、声を掛けられてドキッとする。
ビックリしてドキッとしたとかじゃなくて、その声を聞いたら自然と顔が熱くなるのがわかった。
「お、おはようございます…」
「ばっ…か!何お前そんな真っ赤になってんだよ!」
倉持先輩が私の顔を見て慌てているが、だって自分じゃどうしようもできなくて…
そう言う自分だって私の顔を見た途端、顔が赤くなっているんですけど……
「だってそれは…」
「…ったく。まあ、ちゃんと俺のこと意識してくれてるみたいだからよかったけどよ…」
意識するに決まってるじゃん!!
「また後でな」
朝練に戻っていく倉持先輩の背中を、炎のように熱くなった顔で見送る。
また熱が出たのかとみんなに心配されている中、倉持先輩は知らん顔をしていたのが少しムカついた。
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作者名:HIKARU | 作成日時:2020年3月5日 13時