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東条
沢村に勉強を教える為に部屋に入ると、見覚えのあるリボンがあって少し胸が痛んだ。
倉持先輩もAちゃんから貰ってたんだなって。
もしかして俺だけにくれたのかなって期待してたからすごいへこんだ。
その後、信二の計らいでAちゃんも部屋に来て、やっぱりこの事実に気づいてしまった。
目立つリボンだったし気づかない方がおかしいか
倉持先輩のその行動にすごく喜んでいるのを見て悲しくなったし、それに少し不安になった。
もし御幸先輩をちゃんと忘れられた後、次は倉持先輩のことを好きになるんじゃないかって……
気持ちのない素振りを見せてるかもしれないけど、間違いなく倉持先輩はAちゃんが好きだ。
「Aちゃん…」
「なに?」
勉強を教え終わった後、当たり前のようにAちゃんを家まで送ろうと一緒に外へ出た。
「実は俺もリボン取ってあるんだ」
これは本当、勿体無くて捨てられなかったんだ。
「えー!そうだったの?すごい嬉しいな!!」
歩いていた足を止めて、嬉しそうに俺の方を見て一気に笑顔になった。
こんだけ可愛くて素直で優しくていい子だったら、そりゃあ倉持先輩だって好きにもなるよな…
「みんなやっぱり優しいね。そんなに大切にしてくれてるなんて思ってなかったからビックリしちゃった」
優しいとかじゃない。
俺も倉持先輩もAちゃんから貰った物だから捨てられないんだ。……好きだから。
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HIKARU(プロフ) - 蝶乱さん» コメントありがとうございます^^ 頑張ります!! (2020年3月5日 17時) (レス) id: e2128e8a6d (このIDを非表示/違反報告)
蝶乱(プロフ) - はじめまして!全然読みにくくなんてありません!むしろ面白くてめちゃくちゃ更新を楽しみにしおります!第2目も頑張ってください (2020年3月5日 12時) (レス) id: f2a4c0900f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:HIKARU | 作成日時:2020年3月1日 13時