天然美少女は恋を知る【瀬名泉】

４９、嫉妬 ページ2

移動教室だ。





めんどくさいなぁ・・なんて思いながら移動していると向こうからAが歩いてきた。







何か話しかけたいよねぇ。








こういうときって何て言えばいいんだっけ。







話しかけよう。








そう思ったとき・・・だ。








Aは俺より先にくまくんを見つけて話しかけに行った。







時がとまったみたいに、俺は動きを止めた。







笑って仲良くしゃべる２人を見て、イライラした。







俺と話す時と全く態度が違うじゃん。







やっぱり同じ学年だから？くまくんは正確にはAより年上でしょ？






何なの。





醜い嫉妬だ。わかってるけど・・。






Aがくまくんと話を終えてこっちに走ってきた。そして俺に話しかける。






貴「泉先輩！！」







本気で笑ってるの？






俺と話す時は何か違うよねぇ。







くまくんが好きなの？








そんなことを考えていると、無意識にこんなことを言ってしまっていた。








泉「何。俺忙しいんだけど」






ものすごく冷たく言ってしまった。








それにはさすがのAも泣きそうな顔をした。






ごめん。そんなこと言うつもりはー・・。






そう思っても声が出なかった。








そしてAは走って行ってしまった。






大きな目を涙でいっぱいにして。







残された俺は、追いかけることはできなかった。体が動かない。







Aはくまくんの方へ走って行った。







くまくんは俺の方を見てからAをなぐさめる。そして２人は行ってしまった。








今になって・・声が出た。








泉「ごめん・・」

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