第73訓 二日酔いはこの世の終わりの気分 ページ27
「頭いてぇ」
「自業自得」
「一昨日お前の世話で寝れなかった所為で昨日は潰れた」
「はぁ?帰ってきてくれてよかったよぉ〜って泣いてたくせに」
「あ?そんな事してねーよ。夢でも見たのかィ」
「わーうざ、これだから酔っ払いは」
案の定沖田は昨晩のことを覚えておらず、会議室でギャーギャーと喧嘩している様子を隊士達が微笑ましそうに眺めてる。
「始めるぞー。まずAちゃんから」
「はい。皆さん京都までお引越しお疲れ様でした。天子様のご協力を頂き、ささやかながら私からサプライズが」
二日酔いが辛そうな面々もサプライズという言葉に少し目を輝かせ、ズルズルと何やら箱を引きずってくるAに目線がいく。
「はい!新しい隊服です」
「おおぉおおおお」
「SMLXL一応元の隊服のサイズを参考に揃えましたが、サイズ合わなかった人は今日中に言ってください」
四つの箱から各々自分のサイズを取り去り段ボールが空になったところで「さて、」と近藤は話を変えた。
「天子様のご協力で支援者の集まりは良くなっている。そろそろ異国にも足を伸ばさなければならないところだ。
しかし、陛下からの内密な"お願い"が入ることも想定して割り振りを発表する」
流石に皇室が武力を持つわけにもいかないため、あくまで内密かつ私的なお願いを考慮してのことだった。
さらに続々と各地の有力者から最新兵器などの援助も集まってきている。
____会議後
「なーんだ私達は京都に残留か」
「外交じゃ、武力はいらないでしょうしね。それに、疲れてるだろうAさんを気遣っての決定だと思いますよ」
相変わらずAの部屋にぎゅうぎゅう詰めになってお茶を啜る一番隊。
沖田は隊長会議で不在だ。
「よっぽどの事が無ければしばらく暇って事だし、基本的にはまた掃除かぁ」
「いいじゃないですか。Aさんもせっかく戻ってきたんだからここは少し甘えておやすみしましょ。意外と疲れって溜まってるもんですから」
第74訓 ぼーっと文章見てると一文目ばっかり読んでることあるよね→←第72訓 酔ってやらかした事を後から聞くと死にたくなる
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作者名:愛総 | 作者ホームページ:https://twitter.com/iso_0708/status/1468333379636834307?s=21
作成日時:2021年8月27日 20時