あなたのことは苦手です。〈佐野玲於〉

戸惑い　you ページ16

玲「A、次俺ね」




『わ、わかりました！』




あー、まただ。




この感覚。



やっぱり佐野さんは苦手。




だって、いつも私を困らすから。




メイクだって、佐野さんのときだけ倍緊張して。




話すのだって、増えたけど慣れない。




佐野さんがいるとなにをするにも心臓が飛び出そうになる。




『終わりました』




玲「ん」




一段落した。




『涼太くん、次どーぞ』




涼「はーい」




ふぅ、やっと落ち着いてできる。




そう思ってたのに。




涼「Aちゃんってさ、分かりやすいよね」




はい？




分かりやすい？




なにが？




『どうゆうことですか？』




涼「書いてあるもん、顔に」




だから、なにが？




質問に答えてくださいよ。




『もー意味不明なこと言わないでください』




涼「まぁ、後悔しないようによく考えな？」




『…はい』




この人おかしくなっちゃったんじゃない。




なにを考えろっていうの

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