検索窓
今日:11 hit、昨日:5 hit、合計:3,232 hit

147 ページ47

それから少し経って、今日も修造くんは出勤

いってらっしゃい、と送り出してから数時間

私はキッチンで立ち尽くしていた

ちょこんと置いてあるお弁当

…………修造くんのだわ…

今日は2人で寝坊してバタバタしていたから渡しそびれたのね…

寝坊しても何とかお弁当は作れたけど渡さなかったら意味がないじゃない

…届けに行きましょう

もし先に食べていたらそのまま持ち帰れば良いわ

私は支度をして、一応修造くんに届けに行くことをメッセージで伝えて、お弁当を持って家を出た

何とか地図アプリを使って会社の近くまで来れたわ……

……えっと

ビルがたくさん並んでいてどれなのか分からない…

えーっと…

どれに入ったらいいのかしら、と迷っていると、修造くんから返事がきた

今から取りに行くから、と

ビルの場所を教えてもらって、私もそちらへ向かう

多分あれね

目星をつけて中に入ろうとしたら、ふと声をかけられた


「………A?」

貴「え?」

「うわ、やっぱりお前…速水Aだよな?」

貴「………あ…」


ばったり会ったのは…いや、会ってしまったのは、昔関係があった男

………この間修造くんに話した、勘違い男

…ああ、面倒なのに会ってしまった



「え、めちゃくちゃ久しぶりじゃん!お前今何してんの?」

貴「えっ…と、専業主婦を…」

「は?お前が?マジで⁈似合わねぇな!つーか結婚してんの⁈」

貴「え、ええ、そうよ」

「…なんか口調違くね?なにお淑やかぶってんだよ」


…うるさいわね

そもそもいい歳をして頭の弱そうな喋り方の貴方に言われたくないわよ


「つかさー、結婚したってことはもう全員関係切ってんの?」

貴「…そもそも、高校を卒業してからは誰とも付き合ってないわ」

「へーえ、お前が?丸くなったもんだよな」

貴「うるさいわよ」

「…お前歳とっても結局そのままだな。めちゃくちゃ綺麗じゃん」

貴「ありがとう。それじゃあね」

「は?おい待てよ、もう少し話そうぜ」

貴「何を?」

「……俺らヨリ戻さね?専業主婦って欲求不満になるっつーし」

貴「は?」

「あ、今の昔っぽい」


ガッと腕を掴まれる


貴「っ、離して」

「なあ、ヨリ戻そうって」

貴「生憎私の夫は貴方のように軽薄ではないわ。裏切りたくないの」

「…なーにが裏切りたくないだよ。俺のこと裏切ったじゃん」

貴「貴方の勘違いよ」

「なあ良いだろ?」

貴「……チッ、離せっつってんだろ」


ガンッと男の股間を蹴り上げた

148→←146



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (4 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

碧夜叉 - ミリイ(灰崎信者)さん» ありがとうございます!!そう言ってもらえて嬉しいです! (2019年4月5日 5時) (レス) id: fa67c2696c (このIDを非表示/違反報告)
碧夜叉 - マリイさん» ありがとうございます〜〜!!嬉しいです! (2019年4月5日 5時) (レス) id: fa67c2696c (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 最高過ぎる碧夜叉さんの虹村さん (2019年4月3日 23時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
マリイ - 碧夜叉様の虹村さんカッコイイ 最高//// (2019年4月3日 19時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:碧夜叉 | 作成日時:2019年3月19日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。