【黒バス】花屋敷 Part3 (ページ46)

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虹村視点

虹「………俺がさせねぇよ、浮気なんて」

貴「あら、かっこいい」

虹「あ、意地悪そうな顔した」

貴「そんなことないわよ」

虹「…まあいいけど。結婚記念日に他の男の話とか聞きたくねぇし」

貴「ふふ、ヤキモチ妬いてるの？可愛い」

虹「…Aさん、俺のこと子供扱いしすぎ。いくつだと思ってんだよ」

貴「………あら、子供扱いなんてしてないわ。私、子供に身体を許したことはないのよ？」

虹「は？…～～～っ！ Aさん！」

貴「ふふふ、ほら、可愛い」

小悪魔のようにAさんは微笑む

……くっそ…

高校を卒業してからずっと付き合ってて、今日役所に届けて結婚もしたのに

それなのにいつまで経っても俺はこの人を完全に掴むことはできない

それが無性に悔しかった

虹「も～…」

貴「修造くんは可愛いわね」

虹「そればっかりじゃん。Aさんの方が可愛いっつの」

貴「あら、嬉しい。修造くん、可愛いは嫌？」

虹「男に可愛いは褒め言葉じゃねぇだろ！」

貴「そう？」

虹「どっちかっつったらかっこいいって言われた方が嬉しい」

貴「ふうん…でも修造くんはいつでもかっこいいわよ？」

虹「……Aさん」

貴「なぁに？」

虹「Aさんって男誑しだろ」

貴「失礼ね、そんなことないわ」

虹「絶対そうだって！男をその気にさせるの上手そうだし」

貴「それは言われたから自覚もあるつもり」

虹「言われたことあんのかよ」

貴「ええ、さっき言った勘違い男に吐き捨てるように言われたわ。行動が幼稚よね」

虹「……こわ」

貴「怖い？素行が？」

虹「いや、その男のことじゃなくてAさんが…」

貴「どうして？」

虹「『行動が幼稚よね』って切り捨てるように言うから…さすが元ヤン」

貴「も、元ヤンではないって言ってるじゃない」

虹「…でもやんちゃだったじゃん……。俺さぁ、Aさんの口調が荒いの聞いてみたいんだよな」

貴「絶対に嫌」

虹「そんなに全力で拒否しなくても」

貴「聞いたって良いことなんて何もないわよ」

虹「興味ある」

貴「ダメよ、さすがに」

虹「ええ～～…じゃあいつか！いつか聞かせて！」

貴「…はいはい、『いつか』ね」

絶対に聞かせる気がないのが分かるAさんを見つめる

…そのうち聞かせてもらおう

これから時間なんてたっぷりあるからな