【黒バス】花屋敷 Part3

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………

あれから数日経って、私の体調はすっかり良くなった

夏じゃなくても脱水症状には気をつけないといけないわね

…と、まあ……それは良いとして

最近、何故か父親が家に来ない

来ないのは喜ばしいけど、何か私にとって良くないことをしているのではないかと不安になる

闇市場に売り飛ばされたらどうしましょう…

そんなことを思っていたら、突然インターホンが鳴った

………誰？

スマホを見ても、祥吾や修造くんからのメッセージはない

それに平日の昼間よ…？

祥吾なら、まあ…ありえなくもないでしょうけど…

私はそーっと階段を降りて、誰がきたのか確認してみた

そこには見たことのない人がいて、スーツを着ている

しかも女の人だ

…………本当に、誰？

不審に思って開けないでいると、トントンと扉を叩かれた


「速水さん、いらっしゃいますか？速水Aさん、いらっしゃったら少しお話をさせて頂きたいのですが。お父様の件です」


……父、の？

怪しいけれど、気になって扉を少しだけ開けた


「ああ良かった、ご在宅でしたか」

貴「あの…父の件というのは……」

「そのことでお話があります。中へ入ってもよろしいでしょうか？」

貴「…長くなりますか？」

「ええ、それなりには。それに重要ですので、玄関先ではあまり良くありませんね」

貴「……では、どうぞ」

「お邪魔します」


少し堅そうな女性が頭を下げて家に上がる

私はあまり使っていない一階の応接室へ通して、お茶を出した


「すみません、頂きます」

貴「えっと、あの…父の件とはなんでしょう？」


恐る恐る聞いてみると、その女性は「そのことなんですが」と口を開いた

女性から聞かされたのは、父親が急死したこと


貴「えっ？」

「突然で受け入れ難いと思いますが…」

貴「ど、どうして、原因は？」

「交通事故です。後続車から追突され、そのまま…」


…………交通事故………

父はもう、いない？

この世にはいないの？

本当に？

もう、あんな風に苦しい思いをしなくて済むの？

こそこそ隠れて出かけたり、気を遣って生活したり、しなくていいの？

本当？

………ああ………………ッ

どうしましょう………

私ったら、最低な人間ね……

今、とっても、とっても嬉しい

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