【黒バス】花屋敷 Part3 (ページ15)

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虹村視点

灰「で、聞いて楽しい？姉ちゃんの昔の話」

虹「おう、めちゃくちゃ楽しい」

灰「そうかよ…」

虹「その時のAさんに会ってみてぇ」

灰「やめとけ、あの頃の姉ちゃんなら何しでかすか分かんねぇから」

虹「怖すぎんだろ」

灰「まあ思春期なんて誰にでもあるだろ」

虹「そうだけど。つーかお前とAさんって腹違いっつっても姉弟なのに性格は全然似てねぇと思ってたんだけど、そうでもないな」

灰「この性格は姉ちゃん譲りだし」

虹「やっぱり？…かっこよかったか？」

灰「…かっこよかったし、憧れてた」

虹「だろうな。でもそんなに怖かったのによく家に行ってたな、お前」

灰「確かに怖かったけど俺は好きだったし、俺に何かするわけでもなかったしな」

虹「あー、なるほど」

灰「いつの間にか大人しくなってたけどな」

虹「あ、でもお前、小さい頃に一緒に水族館行ったんだろ？」

灰「何で知ってんの」

虹「Aさんから聞いた」

灰「ああ…。でもその時はまだそういう時期じゃなかったから」

虹「だからか…。あ、でも家には帰ってたんだろ？親は何も言わなかったのかよ」

灰「帰ってたっつーか…ほとんどいなかったぜ？シャワー浴びにとか、着替えをしにとかくらいだ、帰ってきてたの」

虹「………思ったよりもすげぇ」

灰「親と顔合わせたくなかったのか昼間に帰ってきてまた出てくみたいなの繰り返してたし」

虹「うわー…」

灰「身体弱いのにどうしてんのかなってずっと思ってた」

虹「…だよな？あの人、身体弱いの昔からだろ？」

灰「どうにかしてたらしいけど、その辺は分かんねーわ」

虹「ふうん…。Aさんってさ、口悪かった方？それとも今のままの口調で粛々と正論並べてくタイプ？」

灰「どっちだと思う？」

虹「ど正論で相手泣かせてそう」

灰「分かる…けど、残念」

虹「…口悪かったのか」

灰「～～だろうが、とか言ってた」

虹「お淑やかさの欠片もねぇ」

灰「いや本当な。今みたいな感じになったの、いつからだったかな…前の彼氏が死んでから…いや、もっと前か」

虹「ふーん…」

灰「俺も小さかったからあんまり覚えてねぇんだよな…。なあ、幻滅した？」

虹「いや、素行の悪いAさんとかめちゃくちゃアリ」

灰「…そっか。これで幻滅して別れるとか言われたらどうしようかと思った」

虹「それはねーよ」

灰「それなら安心。あとの黒歴史は姉ちゃんから聞いてくれ」