【黒バス】花屋敷 Part3

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灰崎視点

わしゃわしゃと虹村さんに頭を撫でられた

……ちょっとだけ、中学の頃のことを思い出した


灰「やめろよ」

虹「お、悪ぃ悪ぃ」

灰「はぁ…でも、アンタで良かったかも」

虹「あ？何が」

灰「姉ちゃんと付き合ったのが。俺のことも知ってるし」

虹「他の奴じゃ嫌なのか？」

灰「あー…いや、姉ちゃんの恋人だし、俺が関わらなきゃ良いんだけどさ。新しく人間関係を築くのって結構面倒じゃん」

虹「まあな」

灰「それにほら、姉ちゃんの弟がこんなだって分かられると面倒が重なるから、猫被らないといけないし」

虹「こんなって…別に悪いことしたわけじゃねぇだろ」

灰「そうだけど。でも色々邪推されるの嫌だし」

虹「まあ、それもそうか」

灰「アンタは中学から俺を知ってるし、猫かぶる必要ないだろ？」

虹「今更遅いもんな」

灰「そ。だからめちゃくちゃ楽だし、何ならこのまま結婚して欲しいくらい」

虹「……またそういうことを…」

灰「アンタの義弟ってのは変な感じするけどな〜」

虹「俺もだよ」

灰「でもまあ、結婚するなら俺は応援するし…母親にも牽制しとく」

虹「…母親……。母親は暴力とか、振るわないのか？」

灰「姉ちゃんだけ。俺と兄貴には甘いし…まあ、自分の腹から産んだ子供は可愛いんじゃねぇの」

虹「ふうん…」

灰「それに父親と不倫した女の子供だし、姉ちゃんが目障りなんだって昔言ってたわ」

虹「何回聞いてもひでぇ話だよな」

灰「まあな。でも父親は姉ちゃんのことあんな風に囲ってるけど、俺らには普通だぜ。甘いわけじゃない」

虹「殴られたりとかするのか？」

灰「いや、それはないけど。でも多分、俺が姉ちゃんの家に出入りしてるのがバレたら無事じゃ済まされねぇかもな」

虹「バレたことねぇの？」

灰「この前……バレたっつーか、俺がいる時に来たんだよ」

虹「…それで」

灰「姉ちゃんが気づいて俺を押入れに押し込めて、姉ちゃんだけが…」

虹「………出なかったのか」

灰「出たら姉ちゃんが酷い目に遭う。それなら…出ない方が良かった」

虹「…そうか」

灰「だからアンタもあの人には気をつけろ。バレたとして、酷い目に遭うのは姉ちゃんだから…。それを含めて、アンタには姉ちゃんを救って欲しい」

虹「……ああ。父親からAさんを救ってみせる」

灰「…ふ、出来なかったら殴るぜ」

虹「はは、覚悟しとく」


この人になら賭けても良いなんて、思った

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