【黒バス】花屋敷 Part3

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灰崎視点

学校から帰ってきて、夕飯買いに行くのも作るのも面倒くせーなって思ってたら急にスマホが鳴った

何だよ、と思いながら見てみると虹村さんからで、飯奢るから近くのファミレスに来いって書いてあった

あと、話したいことがある的なことも

タダ飯とその内容が気になって、俺はファミレスへ行ったわけだ

まあ話の内容は姉ちゃんのことだろうなって予想はついてたし、当たったけど

俺はカルボナーラを食べながら話を聞いたわけだ

そしたら姉ちゃんに余計なこと言うなって言われた

何のことだよと思い返してみたら心当たりがある

…だって仕方ないよな、姉ちゃんが先に進んでないっぽかったし

それに積極的なら良いじゃねーかと話をしながら、今度は姉ちゃんが初めてかそうじゃないかとの話になった

十中八九初めてではないと、俺は思うわけだ

でもまあ、童貞なら初めての恋人も初めての方が良いんだろうけど

俺は童貞なんてとっくに切れてるからよく分かんねーし忘れたわ、そんな感覚

それに姉ちゃんのことなんて俺には関係ないし

そもそも気にしてる方がキモチワリーだろ

弟だぞ、俺

…そんでまあ、話が盛り上がって結婚の話になった

ずーっと俺がこの人に言い忘れてたことをやっと言えた

姉ちゃんのこと泣かせたら許さねぇ、泣かせたら例えアンタでも殴ってやるからなって

そしたらこの人、そんな日は来ねーよって言うもんだから……

…まあ、それがこの人らしいんだけど


虹「…まずは父親だよな」

灰「あー、そうだな。あれは厄介だぜ、楯突いたらアンタはまず会社を辞めさせられるね」

虹「……こっわ」

灰「金は持ってるからな、あの人」

虹「…まだ会ったことねーんだよ、俺」

灰「会わない方が良いぜ、絶対。そもそも姉ちゃんが嫌がるし」

虹「……まあ、ろくなことしてねぇもんな」

灰「…………なあ、悔しいんだけどさ、」

虹「あ？」

灰「…俺じゃあ姉ちゃんは救えねぇんだ、俺じゃダメなんだよ。だから、さ……アンタが姉ちゃんのこと、救ってやってくれ」

虹「………ああ、分かった」

灰「きっと姉ちゃんは俺の想像よりずっと苦しくてつらい思いをしてる。俺の分まであの人に…。もう嫌なんだよ、何も出来ないのは」

虹「…まさかお前にそんなこと言われるとはな。お前も成長したんだなぁ」

灰「………本当の身内は、姉ちゃんだけだと思ってるから」

虹「お前は出来た弟だよ」

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