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…やっぱり社会に出るのは大変よね

会社での人間関係とか、仕事とか、客層とか…

私にはきっと無理

それをこなしている修造くんは本当にすごいわね


貴「げほっ…げほっ、げほっ」


…あの日、彼を抱きしめた感触をまだ思い出せる

大きい身体で私に縋っていて、可愛かったわ

………今日は平日だから仕事へ行ったわね、きっと

私は相変わらず家にいて、体調を崩しているけど

熱があって、咳が出て、頭も痛いし吐き気もする

最近は調子良かったのに……

それに体力がなくなったのか何なのか、少し動いただけで息切れがする

それに動悸もするから…

……年齢のせい?それにしては早いかしら


貴「ん…はぁ、げほっ、げほっ………」


足元もふらつくし、視界が霞む

…寝た方が良いわね


貴「…げほっ、ごほっげほっ、ゔっ、」


胃から何か込み上げてきて、私は急いでトイレへ駆け込んだ

何とか床を綺麗に保つことができた


貴「ゔえっ、げほっ……ぐ、ゔふッ…お゛ぇっ……」


さっき飲んだ薬と水が出て行ってしまった

せっかく飲んだのに…

ッ、あ、だめ…また…


貴「ん゛ぐっ、ゔ……ぇっ、え゛ほっ…」


………もう胃の中、空っぽね…

もう吐く兆しはないからと、口を濯いで部屋へ戻る

眩暈がする…足元が覚束ない……視界も霞むし…

何かに躓いて、ダンッと壁に手をついた

視界が回ってる

それに動く気力もない

………胸が苦しい…


貴「……あ…ふ、ぅ…………」


…どうして今日はこんなに具合が悪いのかしら……

その時、突然スマホが鳴り出した

………取らないと

何とか這いずって、スマホを手に取った


『……はい…』

『あ、姉ちゃん?今から家行って良い?』

『…良いけど、私今……具合悪いから、げほっ…げほ、』

『…大丈夫か?』

『……動けない、の…来てくれるなら、ベッドまで運んでほしいわ…』

『分かった。すぐ行くから』


プツ、と通話が切れた

身体を起こしているのもだるくて、ごろんと床に転がる

…本当に動かない……

それに苦しい…

その時、扉が勢いよく開く音がした

…祥吾?


灰「はっ、は…姉ちゃん…大丈夫か?」

貴「……祥吾…動けない…」

灰「何でまた…まあいいや、とりあえずベッドに移動すんぞ」

貴「ん…」


祥吾に抱き上げられて、ベッドに寝かせられる

まだ眩暈も治らない

…というか何も治ってない

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碧夜叉 - ミリイ(灰崎信者)さん» ありがとうございます!!そう言ってもらえて嬉しいです! (2019年4月5日 5時) (レス) id: fa67c2696c (このIDを非表示/違反報告)
碧夜叉 - マリイさん» ありがとうございます〜〜!!嬉しいです! (2019年4月5日 5時) (レス) id: fa67c2696c (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 最高過ぎる碧夜叉さんの虹村さん (2019年4月3日 23時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
マリイ - 碧夜叉様の虹村さんカッコイイ 最高//// (2019年4月3日 19時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:碧夜叉 | 作成日時:2019年3月19日 1時

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