【黒バス】花屋敷 Part3 (ページ13)

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虹村視点

虹「…何作んの」

貴「フォンダンショコラかしらね」

虹「朝からよく甘いもん食えるよな」

貴「修造くんはどうする？」

虹「あ～…あとでパンちょうだい」

貴「良いわよ」

お菓子を作っているAさんを後ろから抱きしめながらそんな会話をする

あとで菓子パンもらおう

…つーか、さっきの丸くなったって何だ？

…………前に灰崎が、Aさんは結構ヤンチャしてたみたいなこと言ってなかったっけ

会った時からこんな感じで穏やかだし、俺には想像つかないけど

…でも会ったばっかの頃、喧嘩には勝たないとダメとか……言ってたな

結構手とか足とか出たりするし

……いやでも、想像つかねぇ

貴「修造くん、ずっとくっついてると危ないわよ」

虹「…なあ、聞いて良い？」

貴「あら、どうしたの？」

虹「Aさんって元ヤン？」

貴「ちっ、違うわよ、そんなんじゃ…」

虹「元ヤンじゃなくても結構ヤンチャだった？」

貴「べ、つに…」

虹「じゃあさ、学生時代はどんな人だったんだよ」

貴「……普通の学生よ。大人しく勉強をしてたわ」

虹「…すげぇ目逸らすね」

貴「……私の学生の頃のことなんてどうでも良いじゃない」

虹「Aさんは俺の事知ってるのに？」

貴「…ああ、金髪の頃の話？」

虹「そう。Aさんは知ってるのに俺は知らないって不公平じゃん」

貴「だから言ったでしょう、大人しくて可憐な学生だったわよ」

虹「目ぇ逸らすから嘘だろ」

貴「……じゃあ当ててみて？」

虹「えー…実は喧嘩強いとか」

貴「強くないわよ」

虹「…夜遊びして朝帰り」

貴「あー…それはあったわね」

虹「えっ、ちょ、マジ？」

貴「意外？」

虹「う、うん…」

貴「まずねぇ、あんな家で育ってまともに育つわけないのよ？」

虹「……帰りたくなかったんだ？」

貴「帰りたくなかったわねぇ…遊び歩いてたわよ」

虹「彼氏と？」

貴「付き合ってはいなかっ……あ、いや、えっと、付き合ってたわ！ちゃんと！」

虹「……Aさんマジ？」

貴「つ、付き合ってたわよ」

虹「信じられるかっつーの…つーかボロボロ出てくんじゃん」

貴「や、やぁねぇ、嘘に決まってるじゃない…」

虹「絶対本当じゃん…」

貴「もう良いでしょう？ご飯食べましょうよ…」

虹「……まだある？」

貴「ないわよ」

虹「ふうん…」

訝しげな目を向けていたら、菓子パンと飲み物を渡された

先に歩くAさんをまた追いかけて、2人で飯を食った