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灰崎視点
姉ちゃんの家に行って、部活をやめたって言ったら驚かれた
それでも責め立てたりしないで受け入れてくれて、やっぱり姉ちゃんだなって思ったわけだ
いや、それよりも、問題がある
わりと前から俺が思っていた事
虹村さんの話をする時の姉ちゃんの顔とか、虹村さんと話してる時の姉ちゃんの表情が恋する乙女のソレ
完全に、ソレ
虹村さんと連絡を取れるって喜んでるし
で、それを指摘してみたら案の定、顔を真っ赤にして口をパクパクしてる
………自分の姉ちゃんだけど、可愛い
別に恋愛感情で言ってるんじゃなくて、身内びいきみたいなやつ
もう姉ちゃんに恋愛感情はねぇし
でも姉ちゃんはやっぱり歳の差を気にしてるみたいだ
別に良いんじゃねーの
姉ちゃんはそろそろ幸せになったって良いと思うし
まあ仮に結婚することになって、虹村さんが俺の義理の兄になるってのはちょっと考えモンだけど
………あーあ、両想いか
あの人が姉ちゃんをどうしようと思ってるのかは知らない
でも幸せにするみたいなことを言ってた気がするし、実際そうしてくれたら俺も安心できるけど
……虹村さん、アメリカに行くんだろ?
理由は知らないけど、姉ちゃんは大丈夫なのか?
…虹村さんが戻ってきたら、きっと姉ちゃんは泣いて喜ぶ
2人とも両想いなんだからさっさとくっつけば良いのに
灰「…姉ちゃんは虹村さんに告白しねーの?」
貴「し、しないわよ…だって、そんな……」
灰「なに?」
貴「…………10歳も離れているし……おばさんに告白されたって困るでしょう?」
灰「おばさんって…まだ25だろ、姉ちゃん」
貴「貴方たちから見たら十分おばさんじゃないの?」
灰「…そんなことねーよ。それに姉ちゃんは綺麗なんだからあんまり歳上って感じしねーっつーの」
貴「あら…そんなに褒めたってお菓子くらいしか出せないわよ」
灰「…………じゃあお菓子くれよ」
貴「…ふふ、良いわよ。待っててね」
灰「今日はなに?」
貴「ティラミスよ」
灰「コーヒー飲めないのに?」
貴「……コーヒーを使う部分はココアパウダーやココアを使ったの」
灰「なるほど」
姉ちゃんは照れたように笑っている
あー…やっぱり可愛いよな
…あ……もし姉ちゃんを泣かせたら許さねーって、虹村さんに言うの忘れた
……帰ってきたら言ってやろ
ーー
話数がいっぱいになったので続編に移行します!
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作者名:碧夜叉 | 作成日時:2018年12月13日 6時