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それから随分経って、祥吾が家にやって来た
いつもは部活だろうなっていう時間
サボりかしら
貴「祥吾、部活は？」
灰「あー…」
貴「修造くんに怒られるわよ」
灰「…3年はもう引退したからいねーよ」
貴「あ、そうか…」
灰「つーか………俺、部活やめたし」
貴「えっ、そ、そうなの⁈」
……思わず大きい声を出してしまった
灰「……やめたけど、姉ちゃんに関係ある？別に良いだろ」
貴「や、やめるのは良いんだけど……ごめんね、ちょっと驚いて…」
灰「…何でそんな驚くわけ」
貴「だって……祥吾にしては随分続いたのにと…思って…」
灰「…サボりまくってたけどな」
貴「………嫌ならもっと前にやめたでしょう？」
灰「まあ…」
貴「…貴方がバスケをしているところ、見たかったわ」
灰「……いつだって見られるだろ」
貴「チームメイトと試合をしている貴方が見てみたかったの。私が普通だったら試合にも行けたのに…」
灰「…別にいーよ、来られてもやりづらいし」
貴「見つからなければ良いでしょう？」
灰「………姉ちゃんって意外と頑固だよな」
貴「あら、そんなことないわよ」
灰「ふーん…。つーか、姉ちゃん」
貴「え？」
灰「何で最近、スマホ使い始めたわけ？連絡取れて便利だけど」
貴「あ……えっと、あのね、修造くんが…」
灰「虹村さん？」
貴「………卒業したら…アメリカに行くから、連絡が取れるようにって、連絡先を教えてくれて…」
灰「は？あの人アメリカに行くの？」
貴「あら…聞いていないの？アメリカに行くんですって」
灰「…あー……そうなのか」
貴「だからね、連絡を取りたいって言ってくれて…それでずっと埃をかぶっていたスマホを引っ張り出したの」
灰「…嬉しかったんだな」
貴「ええ、とても！」
灰「…………姉ちゃんってもしかしなくても虹村さんのこと、好き？」
貴「………ッ！」
一瞬で顔に熱が集まるのが分かった
え、な、なんで？
貴「あ……の、え…？」
灰「…姉ちゃん、分かりやすすぎ。咄嗟に否定とかしろよ」
貴「う…だ、だって、だって！祥吾が…」
灰「俺かよ。で、実際好きなんだろ？」
貴「………好き…です…」
灰「ふうん…まあ、良いんじゃねーの」
貴「……10歳も離れてるのにおかしいわよね」
灰「別に？そうやって人を好きになれるなら歳とか関係ないと思うけど」
貴「…………そう、かしら」
灰「うん」
貴「ありがとう…」
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作者名：碧夜叉 | 作成日時：2018年12月13日 6時
