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灰崎視点
今日は姉ちゃんの家から学校へ行く
それは良いけど、俺の布団で虹村さんが寝たってことが昨日の夜から引っかかっていることだ
いや、布団を使うのは良い
そこまで気にしない
それより問題なのは虹村さんが泊まったってこと
姉ちゃんの家に
姉ちゃんが、一人きりの家に
一人にできないくらい姉ちゃんが具合悪かったとか?
それとも、足のケガがあったからとか?
…あの足のケガは父さんが来たあとに降りようとして階段から落ちたものらしい
あまりにも痛々しかった
………いや、今は虹村さんが泊まったってのを考えてたんだった
姉ちゃんが押されたって言ってるくらいだし虹村さんから泊まらせてくれと言ったんだろう
でも何もされていないとなると…下心はなかったんだろうな
灰「そうだよな、虹村さん」
虹「………下心があったかって?主語を言え」
灰「姉ちゃんの家に泊まった時、下心はあったのか?」
虹「泊まっ…なんで知ってんだよ」
灰「アンタが使った布団、昨日俺が使ったんだけど違和感があったんだよ」
虹「…そういうとこだけは気づくのな……でも泊まったけど下心はねーよ」
灰「それなら良いんだけどさ」
虹「お前も心配性だよな」
灰「まあ……姉ちゃんは心配になる」
虹「あー、わかる」
虹村さんに下心はなかったらしい
それなら安心だ
姉ちゃんが襲われて犯人がセンパイでしたなんて笑えねーよ
…………でも、なんか虹村さん……顔赤いよな
嘘ついてるとか?
…あ、違う
もしかして、
灰「アンタ姉ちゃんのこと好きなの?」
虹「は⁈」
灰「姉ちゃんの話題になると目が泳ぐし顔が赤い」
虹「べ、別に、好きとかじゃ………」
灰「…嘘、へったくそだな」
虹「……………しょうがねぇだろ。あの人が綺麗なのが悪い……」
灰「滅茶苦茶な責任転嫁じゃねぇか」
虹「………弟のお前に言ってもわかんねーよな。見慣れてるもんな」
灰「いや、確かに姉ちゃんは綺麗だぜ?初恋だし」
……なーに言ってんだ、俺
虹「初恋⁈」
灰「………もっとガキの頃だけどな!歳が離れてるんだからちょっとは憧れんだろ!」
虹「あー…………いや、多分俺もお前と同じ状況だったら初恋だっただろうし、分かる」
灰「アンタは今現在だろ」
虹「…………好きなんだよ」
灰「お熱いことで」
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作者名:碧夜叉 | 作成日時:2018年12月13日 6時