30 ページ30
貴「でも、そっか。修造くんはまだ若いし…たくさん恋をしていくのね」
虹「………たくさんかどうか分かんねーよ」
貴「そうかしら?修造くんは背が高くてスポーツが出来て、しっかりしてるからモテると思うけど」
虹「…そんなことねぇ」
貴「あらそう?」
虹「それ言ったら、Aさんだってモテるだろ」
貴「…うーん……今はここにいるから分からないけど、学生の時は…それなりだったかしらね」
虹「…………だろうな」
貴「モテた、が正解」
虹「過去形にしたって結局モテてたんだから良いじゃん」
貴「そうねぇ…」
虹「…今までに何人くらい付き合ったことある?」
貴「私は…えっと……4人くらい…かしら」
あー、聞かなきゃ良かった
4人だって
思ってたよりもいたっつーか、Aさんならモテるだけで付き合った人はいなさそうって思ってたっつーか…
意外と…いた…
そうだよな、Aさんだもんな
作ろうと思えばいくらでも作れそうだし
………ただ男にはモテても女には嫌われてそう
貴「なぁに?」
虹「いや…男にモテるけど女には嫌われるタイプかなって思ってた」
貴「……修造くん、すごいわね。正解よ」
虹「あー…やっぱりそうなの?」
貴「どうしても嫌われるから諦めたくらい。いつもどうして嫌われるのか分からないけどね」
虹「多分、男にモテてるのと、容姿の良さと、鈍感なとこじゃねぇかな」
貴「鈍感…?」
虹「何で嫌われてるのか分かんないんだろ?そういうのがムカつくんじゃね」
貴「へえ…もう高校を卒業して6年経つけど、初めて知ったわ」
虹「…友達いなかったの?」
貴「いなかったわよ」
虹「……そーかよ」
貴「修造くんが同い年だったら良かった。そしたら理由が分かったのに」
虹「…俺も、Aさんと同い年だったら良かった」
そしたらこんな歳の差なんて気にしないで済んだのに
だって、高校を卒業したのが6年前だぞ?
俺なんてその時8歳だろ?
そりゃあ……Aさんから見たら俺なんてガキだよな
貴「修造くんと同じクラスだったら楽しかったでしょうに」
虹「…学校、楽しくなかったのかよ」
貴「ええ、まあ」
虹「でもさあ、もし同じでも関わらなかったかもしんねーじゃん」
貴「…きっと、同じクラスだったら関わらないでしょうね、私たちは。でもクラスで楽しそうな貴方を見てみたいわ」
虹「……ふーん…」
…Aさんって、期待させるのが上手いよなぁ
6人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:碧夜叉 | 作成日時:2018年12月13日 6時