34話 ページ35
「ところで、Aのいた世界にも、私たちはいたのか？」
昨日みたいに遅起き男子2人を中国がどやしつけ、更に紅茶をパクったことがバレて2人は朝食抜きになった。
中国、ひでぇ…。
でも2人とも平然としてカップ麺とキムチをそれぞれ取り出して食べてるし！
で、みんなが揃ったところでベトナムがふと思い出したような口を開いたのだった。
「あいやー、A、大事なことをマカオたちにいうの忘れてたあるね！」
「そうネ！肝心な話してなかったヨ！」
「あ、たしかに…。昨日は時間のズレの話で終わってしまったけど、もう一個あった」
「…？」
不思議そうな顔をするベトナム、マカオさん、タイさん。
「Aのいた世界には、(パクパク)ふぉふぇふぁふぃ…」
「韓国！食べ終わってから話すよろし！」「韓国さん！あなたって人はなんて行儀のなってない…」
「俺たちがいないんだぜって言いたかったんだと思う的な？」
「香港君、韓国さんの通訳係と化してますね〜」
韓国も頷いている。
いや少しはキムチを食べる手止めようね。
「ふむ！？私たちがいない…のですか！？」
タイさん、穏やかな笑顔は何処へやら慌てている。
「待ってください、Aさん。あなたの世界には、国という概念がないのですか？」
マカオさんも慌てている。ベトナムは絶句。
「いえ、あります。中国もベトナムも日本もあります。でも、国は国で、ただの島だったり半島だったり大陸だったりするんです」
「ふむ…想像がつきませんね…。」
「私も最初は想像がつかなかったですけどね、韓国さんがいない韓国は平和そうじゃないですか？」
「た、たしかに言えてるある！」
日本さんジト目で韓国睨むの地味に怖いよ。中国も賛同するなって…
当の本人聞いてないけどね…。
「そうか…。私たちは存在しないのだな。私にとっては国の化身がいるのは当たり前だったから想像は難しいが…でもAと仲良くなれてよかった。Aかこの世界にずっと居られないのは悲しいが、帰る前までに沢山遊びたい」
「ベトナム…！私も、ベトナム、他の人たちとも会えてよかったって思ってるよ。また遊んでね」
「勿論だ。そしてすまない…私は国に帰らなくてはいけない。仕事が山積みなんだ」
「あ、ベトナム、お前、仕事の合間を縫ってで良いあるからAが元の世界に帰れる方法みたいなの書かれた本を探してほしいあるね」
「了解。大丈夫だ、LIN○してくれれば必ず返す」
そうしてベトナムは去っていった。
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