第50振 手紙2←あの子の想い ページ6
Aside
ーーあれから数日。あの子から、手紙の返事が返ってきた。あの子の想いに、泣いてしまった。その時、一緒に居た三日月さんに慰めて貰ったから、少し恥ずかしい…。
“Aさん、手紙を読みました。僕はあの戦いの後、気付いたら政府に居ました。其処はAさんと一緒でした。其処で一振り…山姥切国広を選び、今では数十振りの刀剣が居ます。貴女に悲しい想いをさせた事は、謝ります。けど、貴女には生きていてほしかったんです。僕は、ずっと神を演じてきた。最後に幼馴染みと妹に裁かれても良い、そのまま消えてしまっても良い。そう思ってました。Aさんを泣かせる事になっても。この世界に来て、ずっとAさんの事を想って居ました。けど、会えないとも思って居ました。貴女に酷い事をしたと思っていたから。偶然、万屋で会った時。僕はAさんより先に、気付いたんです。変わらない貴女の姿に。安心と同時に、会う資格がないと思いました。だから、貴女にあんな態度を取りました。貴女の…Aさんの気持ちは嬉しいです。けど、その気持ちをどうか、刀剣たちに向けてあげて下さい。“今”の貴女を、愛している者が居るから。たまに手紙を送ります。今も、大好きです。”
その手紙と同封されていたのは、1枚の写真。あの子を真ん中に、男士さんたちの良い笑顔。あの子も、幸せそうな笑顔をしている。…良かった。
A「“今”の私を、愛してくれている…。…あの方なら、良いのに…」
少しずつ、理解してきた自分の気持ち。自分の気持ちを伝える勇気はまだないけど、いつか伝えられたら。そう思ってしまう。
A「陸奥守さんに頼んで、私も写真を撮ろうかしら??」
この間、ポラロイドカメラがほしいと言われて、買ったんだ。色んな写真を撮った。アルバムは、私の部屋においたまま。あの子とも、いつか写真を撮れたらなと思う。…さて、陸奥守さんを探そう。
陸奥守「荷葉ー!!また写真を撮らんか??」
A「私も、その事で貴方を探して居たのよ」
カメラを持ってたからちょうど良い。手当たり次第男士さんたちを呼んで、写真を撮る。集合写真みたいで、少し笑ってしまった。
三日月「荷葉、俺と2人で撮らぬか??」
A「私も、そうお願いしようと思ってたの。…良い??」
三日月「俺から言ったのだ。良いに決まっておる」
あの子に送るのは、集合写真と、この2ショットの写真。この写真、もう1枚撮って貰おう。…それは私用に。
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作者名:葦原 さくら | 作成日時:2018年4月13日 9時