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それから1週間後
私は海人と居酒屋で飲んでいた
「んで、Aは相談相手がいないから俺を飲みに誘ってくれたって訳ね」
皮肉混じりにそういう海人
何も間違っていないので反論はできない
あれから1週間経ったが元太とは一切連絡を取っていない
あの時、なんて声をかければ良かったのかわからず正解を求めて海人に連絡した
相談があるから、と誘えば絶対に断られるのは目に見えていたので只、飲もうと連絡を入れた
まあなんだかんだ言って今こうしてしっかり相談乗ってくれるし的確なアドバイスをくれるから海人は間違いない
高校の頃も何かと相談のってもらってたなあ
「んで、その子はタメなの?」
「え…?」
「いや、え?って嘘でしょお前」
私はポカンとした
そう言えば知らないな
何歳なんだろう、、
「え、待ってどうやって知り合ったの?」
「えーとバーで飲んでて話しかけられて奢ってもらった…?」
「ナンパじゃん!」
タハーッとお決まりの笑い方
これは完全に馬鹿にされている。
私相談する相手間違えた………?
なんて思いながらこんな話できる人海人以外に心当たりがない
「まあでもその子遊び人なんでしょ?気を付けた方がいいんじゃねーの?」
「いやそうなんだけどさ、悪い子ではないんだよね…」
私は少し言葉に吃る
確かに元太は遊び人なんだろうけど
なんだかその言葉を彼には使いたくなかった
「まあでもAがその子を大切にしてる気持ちは伝わったわ」
「でもまずその子のこと知るところから始めた方がいんじゃない?」
「確かに…」
海人に元太の相談をしてその日はお開きとなった
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作者名:ゆい | 作成日時:2021年8月10日 16時