中庭 ページ13
藤の家紋の家についた。
古びた雰囲気の扉を叩く。
すると奥から優しく少々お待ちください、と優しく声がかかった。
がらりと扉が開き、おばぁさんが出てくる。
「あらまぁ、、
これはこれは、時透様と駆廼様ではございませんか。」
おばぁさんは部屋を二つ用意すると続けたが、今回の任務についてある程度説明し、理解してもらった上で相部屋にしてもらい、鬼が来るであろう時間帯も伝えた。
鬼が来る時間は伝えた。その時間は部屋に入らないよう言った。
「それでは、お風呂はあちらですので、ごゆるりと。
一時間ほどしましたらご夕食をお持ちします」
事情が事情なのでおばぁさんはそう言って出て行った。
無一郎君といろいろ整理整頓していれば、開けた窓の外からカァアア、カァアア、と鎹烏の声が聞こえた。
窓にとまった鴉のくびには歯車の飾り、私の鎹烏だ。
「おかえり、伝言、これ?」
俺は脚に括りつけられた紙を指差した。
「カァアア、伝言アリ!!脚ノ手紙!!」
「とるよ、ちょっとまってね」
優しく、脚から紙を取った。
そして破れないようにそっと広げて目を通した。
『お前ら、派手にいい雰囲気じゃねぇかよ!
だからこの任務を任せたら良いんじゃねぇかと思ってな!
まぁそのド派手に広い心で許せ!
天元』
「やっぱり宇髄さん、そう言うことだったんだ、、、」
手紙をもったまま軽くため息をついた。
「宇髄さんの余計なまでのお世話、だね。」
「そうだよね、、」
そう言いながらも無一郎君と荷物をまとめる会議を始めた。
ここがこうだからとか。
結果、めちゃくちゃ綺麗に片付いた。
「ちょっと中庭でも行こうか」
廊下に通じる障子に手をかけた無一郎君に言われた。
中庭を見ると、綺麗な紅葉と滝、川、池が見えた。
「うん、行く」
笑顔でそう答えた俺は、立ち上がって無一郎君のもとへ歩いた。
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作者名:Ro:A | 作成日時:2019年9月23日 3時