『なんと！part4で顔が！！』「「おお！？」」【歌い手】

番外編【お願い神様】 ページ32

死ネタ注意







「……」





医者「30分も持たないと思います」







白衣を着た医師が申し訳なさそうに私を見る






やめて





そんな顔されたら






彼の【最後】がいやでも分からされる







医者「最後の面会をどうぞ」






「……どうも」






私は部屋のドアを開ける





ツンと鼻にくる薬品の匂い




ピッピッと規則正しく鳴る機械音






白で統一された部屋にポツンと置かれたベッド







「……るす」






私はポソリと彼の名前を呼ぶ






聞こえるはずなんてないんだ





もう耳も聞こえなくて、あと10分もすればお別れだ







大好きだった。





愛してる。






彼がまだ笑顔だった時にたくさん言ってたら良かったな








「……涙がでないよ」








お願い神様___________






luzを連れてかないで、






私から取り上げないで








「お願い……神様……」






.









.







luz「ん……」







「！？」






ピクリとluzの瞼が動いた




声も聞けた






掠れてるし、ガラガラだけど、






優しくて甘い声






「luz！？」






私は彼の手を握って呼びかけた






luz「どした？……なんで泣いてるん？」






彼は私の頬を撫でる






その手は暖かくて、生きてるって実感する








私は必死に彼に呼びかける








「るす、るすお願いだから……」







私から離れていかないで……







luz「何言ってるん？僕がAから離れるわけないやん」







もう耳が聞こえるはずないのに、




彼は私に笑いかけてくれた







「うん……うん……！！」







私は頷いて笑い返す







ピッ






ピッ







luzは私の目を見て静かに言った





声ももうほとんど出ていない







luz「A、僕はAの傍にいるから」






「……るす？」





luz「そんな悲しい顔せんといて」





ピッ









ピッ









luz「A、今も、これからもずっと」









ピッ___________







luz「愛しとるで。」






ﾋﾟｨｰｰｰｰｰｰ






「……luz？」








機械音がなり続ける





扉から医者や看護師が入ってくる






慌ただしいのに、音は機械音しか聞こえない








医者「……ご愁傷様です」







悲しそうな顔で医者が言う






「あ……」





目の前が白くなる






ねぇ、神様







お願いします








luzを___________







「返してよ…」

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