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【第15話】 ページ16









それまでぎゃあぎゃあと騒がしく言い合っていた2人は急に静まりかえった。




もしかして聞いちゃいけないことだった?


なにやら妙な雰囲気になってしまったことを今更ながらに後悔するも後の祭り。




さっきの質問を撤回しようかと迷っているとおそ松がそっと口を開いた。


おそ「…あぁ、俺たち6つ子だったんだ」





シンと静まり返った部屋に響くおそ松の声。

6つ子ということにも驚いたがそれより気になったのが


“だった”

という言葉。



…過去形ということは。








おそ松とトド松くんの顔をみてみれば、

悲しそうで、

切なそうに、

けれど懐かしそうな複雑な表情。




ーーあぁ、何かあったのか

とすぐに理解できた。




トド「あ、一応言っておくけど前世で、ね。
今はこの通り吸血鬼やら死神やらに生まれ変わってそれぞれ別々に生活してるんだ。」


『そっか…』



おそ「五男の奴の死をきっかけに他の弟達も次々に死んでいっちゃってさぁ〜。
唯一生き残ったのが次男だけ。


あ、因みに俺が長男な」








親指を自分に向けて長男アピールするおそ松。


仁王立ちに加えドヤ顔で、さっきまでの表情が嘘のように明るく語る姿に違和感を覚える。



まるで“辛い”や“悲しい”と言った負の感情を極力表に出さないようにしているかのようだ。









何故無理して笑うのかとも思ったが本人にも色々あるのだろう。

ここは私がとやかく言うところではない、と開きかけた口を噤んだ。







それから他愛ない話をしていれば再び軽く目眩る。


暫く上半身を起こしていたからかもと思い再び仰向けになれば、それを見ていたトド松くんが何かを思いついたかのように「あ」と声をあげた。



トド「…長くお喋りし過ぎたね。そろそろ教室に戻るよ。
じゃ、また後でね!

ほら、おそ松兄さんも行くよ。」


おそ「は、なんで俺まで…ってちょっ引っ張んじゃねぇ〜!」



ジタバタと暴れるおそ松の尻尾を無理矢理引っ張りながら笑顔で出て行ってしまった。



なんとなく、トド松くんの方がお兄ちゃんに見えたのはおそ松には言わないでおこう。






そう胸に誓って目を瞑った。

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サクラ - 更新楽しみに待ってますので戻ってきてください!おねがいします! (2018年2月15日 18時) (レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)
玲紋 - 気になります!続きが!応援してますね! (2016年3月21日 1時) (レス) id: eee74b7045 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ももももっち。 | 作成日時:2016年1月10日 23時

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