【第1話】悪い夢 ページ2
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それはそれは突然のことだった。
突然、道を歩いていた私の前に男の人が現れたのだ。
いや、これは人と言うべきなのか。
何故かって？
だって目の前にいる人は─────
真っ黒い羽を羽ばたかせ、ニヤニヤと笑いながら中に浮いているのだから。
『……。』
？「……」
『……』
？「……」
『……あの？』
暫く無言で見つめ合っていたがそれは色々と限界に達し、勇気を振り絞り自分から話しかけてみることにした。
すると向こうはピクッと肩が動いたかと思うと申し訳なさそうに、けれど少しばかり嬉しそうに……
おそ「どーも、おそ松でーす。
残念ながら俺のことが見えるようなので近々君の魂を狩らせて貰うね〜！」
こう告げたのだ。
『…は？』
思わず素っ頓狂な声を出すと、それにツボったのか目の前の人は空中に浮いたまま笑い転げ始めた。
そう、空中で。
大事な事なので二回言っておく。
いやはや、なんと意味の分からないことか。
突然現れて“君の魂を狩らせてもらうね〜”？
この人は自分が死神とでも言いたいのだろうか。
まさか。
そんなものが実在するはずが……
おそ「それがいるんだなー、死神って」
『え、…もしかして私、口に出てた？』
おそ「んーん。でも今まで会ってきた奴ら、皆君と同じようなリアクションだし、多分今考えてたことも今までの奴らと同じだと思ったから。
それに、ビンゴだったっしょ？」
『そ、それは…そうだけど…』
ウインクしながら言われても…。
『というか、本当に死神なの…？』
おそ「ホントだってばー」
私の問いが不満だったのかぶーぶーと文句を言い始めた。
そうは言われても黒い羽と中に浮いてさえいなければ本当にただの人間なのだ。
いや、でもよくよく見てみればなんというか、おそ松とやらからは生気が感じられない。
もしかしたら、本当に………
『……っ』
どうしよう、こんな時に眩暈が…
突然の眩暈に立っていられず前、後ろにとよろめく。
おそ「えっ、ちょ」
朦朧とする意識の中、おそ松の慌てる声だけが聞こえた。
─────あぁ、神様。
どうかこれが悪い夢でありますように。
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サクラ - 更新楽しみに待ってますので戻ってきてください！おねがいします！ (2018年2月15日 18時) (
レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)
玲紋 - 気になります！続きが！応援してますね! (2016年3月21日 1時) (レス) id: eee74b7045 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ももももっち。 | 作成日時：2016年1月10日 23時
