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『うまっ!』
知念が連れてきてくれたお店は洋食屋さんだった。凄く美味しいハンバーグ。あまりの感動に喜びを伝えると知念は嬉しそうな顔をしていた。
「でしょ?涼介にさっき教えてもらったんだ。」
『山田に…?』
「うん、この間先輩が連れてきてくれたんだって。」
『へ、へぇー』
その先輩は山田と食事が出来て羨ましいな。
俺にもその時間を少しでもいいから分けて欲しい。
「…伊野ちゃんってさ、今好きな人とかいないの?」
『えっ…なっ、い、いきなりどうしたの?』
俺はもしかして山田から何か聞いているのではないかと思い、動揺を隠し切れなかった。
「伊野ちゃんのそういう話って聞いたことないから教えて欲しいなって。」
あれ…?
単に知念は恋バナをしたいだけ?
『なんか知念からそんな質問されるとは思わなくてビックリした。』
「そうかな…?僕はずっとそういう話を聞きたいと思ってたよ。伊野ちゃんのファンだからね。」
『そうなんだ…』
山田から何か聞いたわけでは無さそうだな。
メンバーのことを大事に思っているということを前から言ってくれている知念の言葉には何故か説得力があって納得してしまった。
「で?伊野ちゃんは好きな人いるの?」
『…いるよ。』
「だれ…?僕の知ってる人?付き合ってるの?」
『教えない。』
「てことは僕の知ってる人だ。名前教えなくても良いよ。どんな人?」
あっ、これはヤバイ。
勘の鋭い知念のことだ、俺が何かを話すたびに墓穴を掘りそうな気がする。
『えーと…普通、だよ…』
当たり障りないことを言ったつもりだった。
「顔は?」
『えっ、きれいな人じゃないかな…?』
「キレイな人…?」
あれ、もしかして俺、答え間違えた?
いやいやいや、普通に考えて分かるわけがないよね。
俺は罠に嵌められたんじゃないのかと思ってしまうほど知念がニコニコしているので身体中から冷や汗が出てきて嫌な感じがした。
『も、もうこの話は終わりっ!あとこのことはJUMPの誰にも言っちゃダメだからね。』
「えー?もっと聞きたい!」
『ダメ、早く食べなさい。』
好きな人の親友にバレるのは流石に勇気がいる。だってこれは普通の恋愛では無いのだから。
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ゆっけ(プロフ) - 雪さん» コメントありがとうございます。拙い作品ばかりの中、全作品読んでいただきありがとうございました。次回作も読んでいただけるよう頑張ります!ありがとうございました。 (2018年11月26日 20時) (レス) id: 6c38319326 (このIDを非表示/違反報告)
雪(プロフ) - ゆっけさん、完結おめでとうございます。とても大好きな作品でした。全作品とても大好きです。またやまいのに出会えることを心から楽しみにしています。 (2018年11月24日 21時) (レス) id: 15bd49f13c (このIDを非表示/違反報告)
ゆっけ(プロフ) - けーとさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけたようで本当に嬉しい限りです。次回もけーとさんに楽しんでいただけるか分かりませんが、またお会いする機会がございましたらよろしくお願いします。 (2017年11月19日 23時) (レス) id: bdab3378d2 (このIDを非表示/違反報告)
けーと(プロフ) - 完結おめでとうございます!いっつも楽しみに読ませていただいてました!!ものすごくどきどき、ハラハラしました!また、他の作品でも期待してます! (2017年11月19日 17時) (レス) id: 2633a3dd45 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっけ(プロフ) - 翠さん» コメントありがとうございます!本作品を楽しんでいただけて嬉しい限りです。拙い文章ですがやまいのの今後を楽しみにしていただければ幸いです。私も翠さんの作品更新を楽しみに待ってます。 (2017年10月30日 21時) (レス) id: bdab3378d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆっけ | 作成日時:2017年8月11日 0時