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「楽屋で伊野ちゃん悲しそうな声で誰かに相談してたでしょ?恋をしないって。」
『あー、あれは光だね。』
そんなことが聞きたかったの?
俺は楽屋にいた時のことを思い出した。あの時の俺は精神的にヤバかった。山田がいるのは知っていたけれど、光の顔を見たらつい弱音を吐いてしまったのだ。
「…」
『どうしたんだよ?』
「えっ…だって、ヒカ?仲良いの?」
仲良いことがそんなに目を丸くしてビックリすること?
『仲良いっていうか、週に一回は2人で仕事あるし、なんだかんだ同じ歳だから気を使わない関係かな。』
知りたいと言うから伝えたのに山田の反応はイマイチでなんでこんなことを聞きたがったのかよく分からない。
「そうなんだ…、知らなかった…。」
『まぁ、俺たちそんな山ちゃんや知念達みたいにべたべたする関係じゃないからね。プライベートでは連絡もしないから会う事はないし。』
「そっか…、ヒカか。でも、あの事は知らないよね?」
『…知らねーよ。そんなこと言えるわけないだろ、バカでしょ。』
そんなことを誰かに話すような人だと思われていたのかと考えると少しショックだった。
俺は傷付いているんだぞと分かってもらえるよう、わざとキツめに山田に当たった。
「…だよね!良かった。」
『…?』
俺の睨みなんて全く効いていなくて、なぜか良かったと言った山田は笑顔だった。
「あっ、圭人から電話だ。ーーもしもし…」
何が良かったのか聞きたかったのに、圭人からの電話で俺の疑問は遮られてしまった。
俺は仕方ないから家から持ってきた本をカバンから出して読み始めた。あとで聞けばいいやと軽い気持ちで待っていたが、あまりにも長電話すぎて俺はその疑問をいつの間にか忘れてしまっていた。
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ゆっけ(プロフ) - 雪さん» コメントありがとうございます。拙い作品ばかりの中、全作品読んでいただきありがとうございました。次回作も読んでいただけるよう頑張ります!ありがとうございました。 (2018年11月26日 20時) (レス) id: 6c38319326 (このIDを非表示/違反報告)
雪(プロフ) - ゆっけさん、完結おめでとうございます。とても大好きな作品でした。全作品とても大好きです。またやまいのに出会えることを心から楽しみにしています。 (2018年11月24日 21時) (レス) id: 15bd49f13c (このIDを非表示/違反報告)
ゆっけ(プロフ) - けーとさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけたようで本当に嬉しい限りです。次回もけーとさんに楽しんでいただけるか分かりませんが、またお会いする機会がございましたらよろしくお願いします。 (2017年11月19日 23時) (レス) id: bdab3378d2 (このIDを非表示/違反報告)
けーと(プロフ) - 完結おめでとうございます!いっつも楽しみに読ませていただいてました!!ものすごくどきどき、ハラハラしました!また、他の作品でも期待してます! (2017年11月19日 17時) (レス) id: 2633a3dd45 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっけ(プロフ) - 翠さん» コメントありがとうございます!本作品を楽しんでいただけて嬉しい限りです。拙い文章ですがやまいのの今後を楽しみにしていただければ幸いです。私も翠さんの作品更新を楽しみに待ってます。 (2017年10月30日 21時) (レス) id: bdab3378d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆっけ | 作成日時:2017年8月11日 0時