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「伊野ちゃんがまた恋出来るよう、俺は応援するよ。」
やっとゲームを止めた山田は綺麗な顔でニコッと笑ってこっちを向いてきた。
『別に応援されても困るんだけど。そんなのする気ないし…他の方法にしてよ。』
俺の顔は多分露骨にイヤそうな顔をしていたと思う。
「無理。だって俺、伊野ちゃんが恋をしない理由を知らないんだもん。」
少しふて腐れた顔をした山田。
山田が俺なんかのことを知りたいと思ってるなんて夢にも思わなかった。だって山田にあのことがバレた時は、俺のことなんてどうだっていいと言い切っていたのだから。
『山ちゃん、俺のことなんてどうだっていいって言ってたじゃん。』
「んなわけないだろ。俺は伊野ちゃんの力になりたくて一緒にいるのに。」
『…』
「そりゃ知った時は本気で意味が分からない趣味だし、写真撮られたりしたら自分たちだけの問題じゃないから怒っちゃったけど、俺は伊野ちゃんを想って怒ったんだってことを理解して欲しい。」
山田の言葉に俺は素直に嘘じゃないんだろうなって思うことができた。だって山田は本当に真っ直ぐな人だから。
『お前の気持ちは俺には重たいな。』
「俺は重たいよ。」
「…」
なんで俺たちはこんなことを見つめ合って話しているんだろうか。多分、山田もそう思ったんだろう。
俺たちは2人して苦笑した。
聞いてくれればいいのに。
別に秘密にしてわけじゃない。でも、そう思うことが出来たのはここ最近山田とプライベートを共有していたからなのかもしれない。
『そうだなー、1番最近まで付き合って奴は本当は山田のことが好きだったんだ。』
俺は自然と過去のことを話すことができた。
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ゆっけ(プロフ) - 雪さん» コメントありがとうございます。拙い作品ばかりの中、全作品読んでいただきありがとうございました。次回作も読んでいただけるよう頑張ります!ありがとうございました。 (2018年11月26日 20時) (レス) id: 6c38319326 (このIDを非表示/違反報告)
雪(プロフ) - ゆっけさん、完結おめでとうございます。とても大好きな作品でした。全作品とても大好きです。またやまいのに出会えることを心から楽しみにしています。 (2018年11月24日 21時) (レス) id: 15bd49f13c (このIDを非表示/違反報告)
ゆっけ(プロフ) - けーとさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけたようで本当に嬉しい限りです。次回もけーとさんに楽しんでいただけるか分かりませんが、またお会いする機会がございましたらよろしくお願いします。 (2017年11月19日 23時) (レス) id: bdab3378d2 (このIDを非表示/違反報告)
けーと(プロフ) - 完結おめでとうございます!いっつも楽しみに読ませていただいてました!!ものすごくどきどき、ハラハラしました!また、他の作品でも期待してます! (2017年11月19日 17時) (レス) id: 2633a3dd45 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっけ(プロフ) - 翠さん» コメントありがとうございます!本作品を楽しんでいただけて嬉しい限りです。拙い文章ですがやまいのの今後を楽しみにしていただければ幸いです。私も翠さんの作品更新を楽しみに待ってます。 (2017年10月30日 21時) (レス) id: bdab3378d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆっけ | 作成日時:2017年8月11日 0時