side I ページ14
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…
今日は週に一回、光と2人の仕事の日だった。
「なぁなぁ、知 念から聞いたんだけどさ、最近山田の家に頻繁に行ってるってマジ?」
『んー?頻繁ってほどではないけど…。』
正直、山田が知 念にどこまで話しているのかも知らないし、知 念がどこまで光に話しているのかも分からないから答え辛かった。
「そうなの?知 念すっごい喜んでたけどな。」
『マジ?知 念は可愛いなぁ。』
「なんかあったの?珍しいじゃん。山田とっていうのもだけど休みの日にメンバーと絡むなんてさ。」
『こないだは山田がご馳走作るからってことでたまたま行っただけだよ。魚の煮付け作ってもらったの。』
「えー、俺も食いたかったな。」
『すごい美味しかったよ。光はその日仕事だったから今度作って貰えばいい。』
なんとか山田の家に行っている理由を聞かれずに終えることができ、ホッとした俺はポケットからスマホを取り出した。
「あれ、そのスマホ解約したって言ってなかった?」
『うん、みんなにはマジで内緒にして。』
まさか光がこのスマホのことを覚えているなんて思わなかった。意外と細かいところを見られているんだと知りビックリした。
「別に言わないけど、何でそんなくだらない嘘ついてんの?」
『ちょっといい人キャンペーン中なんだよ。マジで内緒だからね。』
特に山田にバレたらヤバイ。
今度こそ俺はボッコボコにされると思う。
山田に目をつけられてしまってからはプライベートを見張られるようになってしまい、怒り悲しむ女の顔を見るという俺の趣味は奪われてしまった。
だが、しばらく放置していたスマホを久しぶりに開いてみたら、感情を隠さずに何度も送りつけてくる女からのメールを見て、これはこれで面白いなって思った。
「伊野ちゃん、顔ヤバイぞ。」
『ゴメン(笑)今来たメールが面白くてつい笑っちゃった。』
仕方ないでしょ?
俺との連絡手段を途切れさせたくなくて必死にメールを送ってくる女のメールは滑稽で笑けてしまうのだから。
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ゆっけ(プロフ) - 雪さん» コメントありがとうございます。拙い作品ばかりの中、全作品読んでいただきありがとうございました。次回作も読んでいただけるよう頑張ります!ありがとうございました。 (2018年11月26日 20時) (レス) id: 6c38319326 (このIDを非表示/違反報告)
雪(プロフ) - ゆっけさん、完結おめでとうございます。とても大好きな作品でした。全作品とても大好きです。またやまいのに出会えることを心から楽しみにしています。 (2018年11月24日 21時) (レス) id: 15bd49f13c (このIDを非表示/違反報告)
ゆっけ(プロフ) - けーとさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけたようで本当に嬉しい限りです。次回もけーとさんに楽しんでいただけるか分かりませんが、またお会いする機会がございましたらよろしくお願いします。 (2017年11月19日 23時) (レス) id: bdab3378d2 (このIDを非表示/違反報告)
けーと(プロフ) - 完結おめでとうございます!いっつも楽しみに読ませていただいてました!!ものすごくどきどき、ハラハラしました!また、他の作品でも期待してます! (2017年11月19日 17時) (レス) id: 2633a3dd45 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっけ(プロフ) - 翠さん» コメントありがとうございます!本作品を楽しんでいただけて嬉しい限りです。拙い文章ですがやまいのの今後を楽しみにしていただければ幸いです。私も翠さんの作品更新を楽しみに待ってます。 (2017年10月30日 21時) (レス) id: bdab3378d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆっけ | 作成日時:2017年8月11日 0時