【オリジナル】左利きの配偶者

第一章一話 ページ5

ああぁぁぁぁ


疲れたぁ。



「うわ、大人なのになにやってんの」



「うるせ」



まぁ、確かに大の大人が床に座ってるのはな……

ちょっとな……




「なに、何かあったの？」


「合コンから付き合った彼女に三日で振られた」


「うわぁ、お前クズだもんな」


「うるせぇ」



こっちだって、んなこと分かってんだよ。



でもなぁ、



「流石にくるものがあるよなぁ」


「ま、三日程度なんてお遊びと変わりないだろ。切り替えろ」


「結婚してるからって呑気に言うなぁ？」


「惚気けてやろうか」


「遠慮する」




学生時代から付き合っては振られ、ついたあだ名は取っかえ引っ変え。クソたらし。女遊び野郎。


……酷いもんしかないな。




ただ、厄介なのは俺が全部本気な事だ。

今までの23人の元カノの名前も、顔も、性格も。
全部覚えている。


あ、24人か……




「はぁぁぁぁぁ……」


「そういやぁ、合コンあるんだが、来るよな？」


「……嫌味ったらしいな」


「人数合わせでいいから」


「わぁーかった。行くよ」


「今度奢るわ」


「肉な」


「はいはい」

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