97 青いウチシュマーぢゃよ ページ49
「率直に言う。私の作戦は・・・。」
不浄王の方を指差して言う。
「あの真ん中にちょうど心臓と言われる核がある。あれを燃やせば祓えるだろうって考えだったんだが?」
燐「が?」
「わざわざあんなちっこいもん狙わなくても、お前が燃やし尽くせばいい話だろ?」
燐「できるわけねーだろ!?こんな城みたいにでかいだぞ!」
「なんだ、できないのか?」
燐「で、できねーよ。炎なんか出しまくってたらあん時みたいに・・・。」
燐は剣が抜けなかった時のように下に俯く。
それを見てやっとAは理解した。
燐が剣を抜けずにいた理由を。
恐怖ーーー。
アマイモンが襲来した時、皆を守ろうと力を振るった。
しかし、炎を制御できず、炎に呑み込まれ、我を失った事があった。
その際、しえみに襲いかかり、私にもかすり傷だが傷を負わせた。
それを今更根に持っているのだろう。
「りn」
?「まったく・・・見てられんな。」
燐「「!?」」
Aの言葉を遮るように、いきなり燐の炎が喋り出す。
その炎は徐々に大きくなり、鳥のような姿になる。
?「神の炎を纏いし人間よ・・・。奴を倒すんならば、お前に炎の導き方というものを教えてやろう。」
燐「え!?何だ!?あ、悪魔!?」
ウ「ワシは不浄潔金剛 鳥枢沙摩(ウチシュマー)」
Aは燐の前に出てウチシュマーを見上げる
。
「火に憑依する悪魔か・・・で?なんでいきなり現れた。」
ウ「そう警戒するでない。不浄王はワシの長年の宿敵ぢゃ。そしてその剣は元来、ワシらの長の得物。」
「だから降魔剣を通して、燐の炎に憑依したのか・・・。」
燐「なんだかわかんねーけど、協力してくれるのか!?」
「だから出てきたんだろ?」
ウ「仕方なくぢゃ。」
すると、ウチシュマーは小さくなり、燐の剣に乗っかるように姿を変えた。
ウ「ワシが唱える真言(マントラ)と修多羅(ストラ)を復唱するんぢゃよ!」
燐「復唱・・・で、でk」
「いや、無理無理。燐には復唱できないよ。」
ウ「・・・なんぢゃと!?」
燐「俺より先には否定してんじゃねーよ!」
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ー解説ー
『鳥枢沙摩(ウチシュマー)』
火に憑依する上級悪魔。火天(アグニ)とも呼ばれる。
真言ー文字、言葉
修多羅ーお経
という意味。(カタカナは古代インド語の一つサンスクリット語)
間違ってたらごめんなさい。
難しい言葉が多いですな・・・。
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柊*(プロフ) - 七星さん» 読んで頂き感謝感激です!今後ともよろしくお願い致します (2016年10月8日 19時) (レス) id: 70dd9e7b86 (このIDを非表示/違反報告)
七星 - スッゴい面白いです!柊さんマジリスペクト! (2016年10月8日 2時) (レス) id: af8898e5b2 (このIDを非表示/違反報告)
アンナ(((o(*゚▽゚*)o))) - ものすごく面白いです!更新大変だと思いますが頑張って下さい!応援します。続き待ってます (2015年11月28日 20時) (レス) id: 5870aec952 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊* | 作成日時:2015年9月6日 13時