79 ビビ燐 ページ31
パァンと肌の音が学園内に響く。
神 志「!?」
「ふへ!?」
自分でも何が起こったかわからない。
まさかしえみがAに手をあげるなどと。
し「もう・・・一人でなんとかしようなんて思わないで・・・。私達が・・・仲間がいるんだから・・・。」
きっとしえみの目には食われた幽霊の子と、ブレイクに殺られた私の事を重ねて見ているのだろう。
おかげで深い傷跡を残されたから。
しえみの手は震えながら、止まらない涙を拭っていた。
ブレイクの奴らに殺られる私を見て、こんなにも怖かったのかと知った。
こんなにも私を思ってくれているのだと知った。
私たちが仲間なんだと改めて知った。
そして仲間を失う恐怖が背後からやって来た。
「ご、ごめんなしえみちゃん。な、泣かせるつもり無かったんだけどな(焦)」
しえみの温かい涙を優しく拭う。
「私ってさ、不器用だろう?それにしえみちゃんみたいに可愛くないし、体力ないし・・・バカだし・・・。」
志「自分で言うて、ショック受け取ってるで。」
神「バカね。」
「う、うっせー!だからさ!あー私何が言いたいんだろ?とにかく!泣かないで!!」
突然ガチャリと扉の開く音が聞こえた。
扉の先には、燐、勝呂、子猫丸がいた。
燐「あー!Aがしえみ泣かしてる・・・。」
勝「お前、何女の子泣かしとんねん!男として恥を知れ!」
「私も女だつーの!泣きてーのはこっちだし!なんて言ったらわかんねーし、腹痛いし・・・。」
子「杜山さん大丈夫ですか?」
し「う、うん!大丈夫!私もなんか感情的になっちゃってごめんね。あと叩いてごめんなさい。」
「・・・いや、こっちもなんかごめん。」
し「・・・。」
「・・・。」
二人の間に沈黙が流れる。
燐「何なんだよ。この状況。」
神「はぁ、もう付き合ってらんないわ。私帰る。」
し「えっ!神木さん待って、私も!」
涙を拭い、神木を慌てて追いかける。
勝「ほな、俺らも帰ろか、子猫丸。」
子「そーですね。明日も任務ありますし。」
志「ちょっ!ぼ、僕を除け者にせんといてくださいよー。」
勝呂、子猫丸、志摩も寮の方へと帰って行った。
燐「・・・A、しえみとなんかあったのか?」
「んー、別にお前の気にすることじゃねーよ。お前もとっとと帰れ。ビビ燐。」
燐「なっ!ビビ燐ってなんだよ!」
「おっと失礼。肝試しでビビって逃げ出した燐くん。」
文字数ぅ・・・
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柊*(プロフ) - 七星さん» 読んで頂き感謝感激です!今後ともよろしくお願い致します (2016年10月8日 19時) (レス) id: 70dd9e7b86 (このIDを非表示/違反報告)
七星 - スッゴい面白いです!柊さんマジリスペクト! (2016年10月8日 2時) (レス) id: af8898e5b2 (このIDを非表示/違反報告)
アンナ(((o(*゚▽゚*)o))) - ものすごく面白いです!更新大変だと思いますが頑張って下さい!応援します。続き待ってます (2015年11月28日 20時) (レス) id: 5870aec952 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊* | 作成日時:2015年9月6日 13時