ばれんたいんでぃ ページ35
「今年も来たな、バレンタイン…！」
今日は二月十四日。つまりバレンタインデーだ。俺はドヤ顔しながらパチンと指を鳴らし、そう言った。
そんな俺を見たブラザーは一斉に舌打ちをする。え？と困惑する俺をよそに、死んだ目をしていたチョロ松が俺とトド松に吐き捨てた。
「チッ…これだからチョコ貰える勝ち組は…」
「僕のはカラ松兄さんと違って完全なる義理なんだよ！？！」
「うるせえ貰えないよりマシだろうが！！」
………どうやら、今日は相当荒んでいるらしい。
ブラザー達のやり取りを眺めつつ、もうすぐ家に来ると言うハニーをそわそわしながら待っていた。
………なのに。
「ひゃっほう！！あんまー！」
「十四松、いちご食いたいから取って」
「あいあい！じゃあ一松にーさん、マシュマロとって！」
「あいあい…」
「ちょっ、十四松兄さん服！チョコめっちゃ溢してる！！」
「やっぱりAさんは女神だった…」
「チョロ松お前何言ってんの？」
正直むすっとしている自信はある。
甘い、美味しいとわいわいはしゃぐブラザーとは真反対に、落ち込んでいる俺。何故なら………まさか、皆でチョコフォンデュパーティをするという予想外のアッパーを食らったからだ。
ああ、ああ、分かってるさ。ハニーは…Aは優しい。ブラザーにもあげるだろうな、とは思っていたさ。
だが、本命であろう俺と義理をごっちゃにされた……それが、堪らなくつらい。
じわ、と滲んできた視界に、隣で気まずそうなAが驚いているのが分かった。だが、分かったってどうしようもない。
『(泣いた！？)あ、あのカラ松くん！？』
「ぐす……なんだ…」
ふい、と顔を背けると、Aはそっと俺の手を握って、まるで内緒話するように耳元で囁いた。
『あのね、カラ松くんには……その、ちゃんと別の…本命チョコ、あるからね。後で私の家で一緒に食べようと思ってたの』
怒った？と不安げに首をかしげるハニーに、俺は思わず思いっきり抱きついたのだった。
ああ！単純だって言われたって構わない！
……ハニーが大好きだ！
＿＿
また遅刻()
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 41人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「アニメ」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
サトー(プロフ) - 妄想腐女子さん» 返信遅くなってしまってすみません！リクとコメントありがとうございます！了解しました！ (2018年10月7日 23時) (
レス) id: 8d1c6ba9e0 (このIDを非表示/違反報告)
妄想腐女子 - サトーさんの【カラ松の彼女！？】シリーズがとても好きで、血眼で見ています（笑）あ、リクの方ですが、最終的に仲直りする的な感じでお願いします！！ (2018年7月16日 18時) (レス) id: a8cadbb43c (このIDを非表示/違反報告)
妄想腐女子 - リクで、カラ松と夢主喧嘩別れお願いします！楽しみに待ってます！ (2018年7月8日 3時) (レス) id: a8cadbb43c (このIDを非表示/違反報告)
サトー - 紫苑さん» 了解しました！リクエストありがとうございます！ (2018年7月6日 12時) (レス) id: 28e0684f6b (このIDを非表示/違反報告)
紫苑 - 嫁にストーカーする不届き者を旦那のカラ松が制裁する。でお願いします。 (2018年5月4日 2時) (レス) id: 10dc123a43 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：サトー | 作成日時：2016年2月12日 22時
