カラ松の彼女！？番外編

すやぁ…… ページ1

俺は静寂と孤独を愛する男、松野カラ松。そんな俺は今ハートが破裂してしまいそうだ。何にって？


『すやぁ……』


この罪深く麗しい天使、Aにだ。

…事の始まりは一時間程前に遡る。俺の家に遊びに来たAは俺の膝に座っていた。
控えめで、甘えるのが少し下手な彼女がそんな行動を取ったのは、恐らくかなり疲れが溜まっていて、眠かったからだろう。


「ね、眠いのか？」

『ん…ちょっと疲れてて』


仕事が忙しかったのだろうか、その辛さや苦しみなど俺には分からないが、彼氏として彼女を無理させないようにしないとという使命感に燃えた。


「…寝てくれ。子守唄でも歌おう」

『う、ん…じゃあお言葉に甘えちゃおうかな……』


そう言うと、ポスッとAは俺に全体重(と言っても軽いくらいだった)を預けて眠りについた。それで、今に至る。

…暖かくなってきたとはいえ、このままでは風邪をひく可能性がある。
どうにかして毛布か何かを取りに行きたいのだが、起こすわけにはいかないため、動けるはずもなくただ固まる。


そんな時、救世主が現れた。


「あれ？カラ松兄さん？」


出てきたのはメシア…もとい、末弟であるトド松。よ、良かった！
とりあえず毛布を持ってきてくれと伝えると、すぐに了承してくれた。

ん、何だか眠くなってきた。

眠気に襲われた俺は抵抗することが出来ず、瞼を閉じた。




「兄さーん、毛布取ってきたよ……ってあれ」


トド松が見たものは、兄とその彼女が寄り添って寝ている姿は、なんとも仲睦まじかった。
それを見たトド松は静かに毛布をかけるとスマホで写真を取り、クスッと微笑んで静かにその場から立ち去った。

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