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第1話 戦場に降りた日 ページ2

フェリーの汽笛の音が高らかに鳴り響いた。

今、私はLBXの名門校、神威大門統合学園に入学するために神威島に向かっている。

正直、バンたちと離れるのは寂しかったが、彼らにいつまでもくっついている訳にはいかないし仕方がない。


「…学校ってどんなところかな。」


1人、誰に言うわけもなく呟いた。

私にはLBXに馴染む機会は十分過ぎる程にあったものの、学校に馴染む機会はこの14年の人生で一度も無かった。

幼い頃、イノベーター事件に巻き込まれ長いこと強化人間の実験体にされていたため、学校に行く機会など無かった。なんなら、人に馴染む機会さえも。


私が唯一仲間と認めることができ、信じることが出来た人達はバンやジン…世間では世界を救った英雄と呼ばれている有名人である。

あとはシーカーのみんなも。


まぁその為か、私は初対面の人には恥ずかしがるわけでもなくなぜか冷たい態度をとってしまうことが多々ある。


しかし、人にいつまでも慣れないのはいけないし学校も気になっていたためにLBXの名門校である神威大門統合学園に入学することになった。


晴れて推薦入学である。送られてきた少しの問題を解くだけで入れた。


「…学校がどんなところかはわからないけど……とにかく、上手く馴染めるといいな…。」


勉強はジンとジェシカ仕込みなので勉強に関する問題は全くない。

むしろバンやヒロたちがたまに勉強を教えてもらっているのに混じって習っていたくらいだ。


そして今度は、1人で呟くのではなく自機たるシャルナックに語りかけた。


「貴方と離れるのも寂しいけれど…私、頑張るね。」


ぴんぽん、と軽快な音と共に船内アナウンスがかかる。


《まもなく、本船は神威島に到着します。お忘れ物の無いようにご注意ください。》


「っと…そろそろ行かなきゃ…他に転校生の人とかいるかな?」


私は呟くと、足早にフェリーを降りた。

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FenGkaz710(プロフ) - 更新待ってます! (2020年6月9日 18時) (レス) id: 760679ded1 (このIDを非表示/違反報告)
鏡音羅美(プロフ) - 更新頑張ってください! 応援してます! (2019年1月23日 23時) (レス) id: d15564b850 (このIDを非表示/違反報告)
ベル - フェアリーの会話が独特で良い、サイコスキャディグモード?がいいし主人公の苦しい過去も読みたいです (2018年8月16日 19時) (レス) id: 1190295a12 (このIDを非表示/違反報告)
自宅警備員 - 続きが気になります。更新頑張ってください。 (2017年9月15日 21時) (レス) id: 124b1853e4 (このIDを非表示/違反報告)
藍色水晶 - 元藍玉です。作者名変えました。藍玉さんいつの間にか増えてたので藍色水晶で今度から行こうと思います。 (2017年6月1日 20時) (レス) id: 37f8d8a89e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:藍色水晶 | 作者ホームページ: なし  
作成日時:2014年9月7日 21時

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