北の国では2［ゴールデンカムイ］ (ページ15)

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64話ページ15

目の前でエノノカとチカパシが遊んでる

エノ「チカパシこっちきてー…わっ！」

いきなりアイヌの男にエノノカが担がれた

そしてエノノカのマキリを首に突きつける

僕は三八の弾倉に弾を押し込み

ゆっくり遊底を引いた

チカパシ「エノノカになにすんだ！」

ヘンケ「エノノカ！！」

「ハンカアリキカハ！」

男が何かを騒いでる

他のアイヌも銃を構えてる

鯉登「なんだあの男は！？」

「あいつ人を殺して逃げてきた！」

鯉登「後ろから回り込むぞ！」

鯉登少尉が何かしようとする間も

杉元が黙って男とエノノカに近づいた

男がマキリを振りかざした

杉本の首元目がけて

しかしそのマキリには、チカパシが後ろから鞘をはめていた

僕はその男の右脹脛を撃ち抜く

男の体勢が崩れた

杉元がすかさず顔面に膝蹴り

エノノカを強引に奪い後ろに投げた

杉元「離れてろ！アシㇼパさん！！」

男の顔面を地面にめり込ませるように踏みつける

銃剣を出すが、他のアイヌに止められた

「待ってくれ」

「あんたは殺さなくていい」

谷垣「よくやったぞチカパシ」

チカ「勃起した」

谷垣「そうか」

月島「人質を取られている中、良く撃った」

『僕は外しません』

月島「……銃の腕は尾形並みというわけか」

『あそこまで正確に撃ち抜く自信はありません…でも、それ同等の働きはしてみせます』

鯉登「よくやったA！」

『ほぼ杉元ですよ』

男は縄で木に縛り付けられた

「すまなかった、あの男はここから東にある我々の村のもので、人を殺して逃げた」

「やっと見つけて連れて戻る途中で逃してしまった、あの男は我々の村で処罰する」

杉元「たしかアイヌには、死刑はなかったろ？とめてくれなくても俺がやったのに」

「樺太では我々のやり方がある」

鯉登「へえ、どんな？」

「目に針を刺し、底のない棺をかぶせて生き埋めにする」

『なかなかな罰だな』

鯉登「生き埋め刑か、刑罰であっても直接的な殺人をさけたいのだろうな」

月島「それだけ彼らにとって殺人は不浄で忌み嫌うものなんでしょう」