【歌い手】病気少女の１ヶ月【あほの坂田】

あと、13日 ページ21

あー、貴方に会いたい

寝ているあなたじゃなくて、

起きてる貴方に会いたい

でもね、ダメなんだ

もう死んだことにして欲しい

なくなる前日、

あなたの泣き顔をみたくないの

眠ってる人なんかを思い続けるんじゃなくて、

生きてる人を愛してあげて、







『優、…………私なんか忘れていいんだよ？



私はもう貴方に会えないから、



私の存在をなかったことにして、



笑って、センラ君たちと、遊んだらいい、』







何で、好きになっちゃったんだろう

私なんかが、

人を好きになっちゃいけなかったのに、

迷惑かけてごめんなさい

辛い思いさせてごめんなさい


『ごめんねｯ優ｯ』









、









、









、







、


坂田「泣かんといて？」



『………………え？』



坂田視点


目が覚めて、一番始めに聞いた声、

『ごめんねｯ優ｯ』

君の泣いている声、

泣きながら僕の名前を呼ぶ声、




坂田「泣かんといて？」



無意識にAに手を伸ばし

白い肌に伝ってる涙をぬぐう



『………………え？』



驚きながら僕を見つめるA、

僕だって驚いたよ、

久しぶりに会えたと思ったら

泣いてるんやから、



坂田「Aに涙なんて似合わんよ、」


そういうと無理矢理にやけど

ﾆｯて笑って見せてくれる



坂田「笑顔が一番」


頭を撫でると嬉しそうにしてくれる

聞きたいけど、

聞きたくない、

ごめんねの意味なんて聞きたくない、

幻でもなんでも良いから

坂田「もう、離れんといて」



無意識にAを抱き締めていて、

泣くなって言ったくせに

僕が泣いていて、


『……………優？』


心配そうな顔せんといて、

僕がしたのと同じように

Aも涙をぬぐってくれる



『あのね………………………………』

あと、12日→←あと、14日、坂田視点

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す